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雷獣
第一章
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 演劇部のとだ、隼一郎は杏に答えた。
「そうなってるんだけれど」
「まだよね」
「一行もね」
 それこそと言う返事だった。
「書けないんだ」
「そうなの」
「うん、何かね」
 どうにもと言うのだった、ここでも。
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