暁 〜小説投稿サイト〜
機械の夢
第01部「始動」
第05話
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「なにっ!」
 アカツキが不適に笑う。
 何故だ…
 どんな種があるのか。肋骨を折れるくらい力が入ってた筈だ。
「今の君には負けないよ!」
 アカツキの動きは悪くない。だが、その程度だ。ここ数年、地獄を見てきた俺には遠く及ばない。なのに…
 どうして負ける?
 結果は予想できている。あと三分もすれば俺は体が動かなくなって負ける。恐らくラピスとのリンクに障害が発生している。
 重心がズレる。正面を狙った蹴りは弾かれ、逆に地面に叩きつけられる。
 起き上がったところで蹴りを喰う。
「…負けられないよ。被害者が加害者に成るなんて良く有ることさ。だけどね!君はエゴでもなく、自分の逃げのために手段-彼等-を正当化している。其処を赦したら二度と助けられない。馬鹿をやりかけた馬鹿にはお仕置きが必要なんだよ!」
「アカツキィィ!!」
 膝が折れる。
 立っていられなかった。意識はハッキリしていたが、アカツキの顔がまともに見えなかった。気配すら分からなくなったところで、俺は…意識を手放した。
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