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ロボスの娘で行ってみよう!
第41話 ランボーなリーファ 
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と動いている。
「ブランディーを持ってきて!」

その声にブランディーが届けられると、リーファが3人の傷口に流し込む。
シトレ、ロボスはしみるらしくうめき声を上げながら顔を顰めるが、ヤンは意識がない状態でピクリともしない。どうやら大動脈が傷ついているのか、傷口からの出血が激しい。無理に止血すると足が壊死しかねない為にどうしても縛りが緩くなる。

リーファは動脈を抑えながら近くにいたアッテンボローに直ぐさま儀仗隊から銃剣と実包を持ってこいと命令した。
「ダスティー!!直ぐに儀仗隊から銃剣数本と実包数十発を貰って来て!!」
「なんで?」

「いいから急げ!!!!!!!!」
凄まじい剣幕にアッテンボローはすっ飛んで取りに行った。
僅かの時間で、銃剣5本と実包60発を持って来た。

銃剣を受け取ったリーファは乾いた布の上で銃剣を使い器用に実包を解体し発射薬を布のうえに集め出した。なにかと質問しようとアッテンボローが聞こうとするが、顔でそれを制して手伝わせながら黙々と発射薬を集める。火薬が集まると、リーファはヤンの止血を更に強くして一時的に出血を少なくした。

リーファは意を決して、ヤンの傷口に口を付けて血を啜る、そして吐き出すを繰り返す。顔が真っ赤に染まりまるで吸血鬼の様な姿になるが、気にせずに吸い出す。傷口が見えたところで、火を用意させて言い放った。

「誰か、ヤン大佐の口に猿ぐつわをして、舌噛みかねない!」
その声にフレデリカが、ハンカチで猿ぐつわを行う。
「行くわよ」

リーファが傷口に火薬を詰め込むと火を付けた。瞬時に傷口が焼かれて太股の裏側に火が噴き出した。余りの痛さにヤンが目をさます。そこには必死に自分を押さえ込む、フレデリカの姿が目に入った。この止血方法は、リーファがランボーを見たときにシルベスター・スタローンがやっていた方法を藁をも掴む気持ちで行ったのであるから、ある意味乱暴である。

シトレとロボスの出血自体がさほどでなかったために、ヤンに試したといって良いから、酷いモノであるが何とか成ったようである。
その後、医療ヘリによりシトレ、ロボス、ヤンは病院へと運ばれていった。

後に残った人々は、顔面血だらけのリーファを筆頭に気絶したままMPにより連行されるフォークを見ていた。

後の検査で、シトレ全治3ヶ月、ロボス全治4ヶ月、ヤン全治6か月であった。図らずもヤンは半年もの有給休暇を得ることになった。しかし命は助かったが、ヤンの左足は腱と神経の損傷が酷いため当分は車椅子生活になるのであった。別にリーファの火薬治療が悪かった訳ではなく、ビームの当たり所が悪かったと、医者は力説していた。

しかし、同盟軍は統合作戦本部長と宇宙艦隊司令長官、両名が負傷休養で混乱していた為、緊急に臨時代行を決めなけ
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