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蒼穹のカンヘル
三十枚目
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ふもふさせて欲しいのだけど」

「リーアお姉ちゃんならいいよ」

待てや。俺の意見は聞かないのか?

「じゃぁどこかにすわろうかな…」

ヴァーリがキョロキョロして、バルコニーの方へ目を向けた。

「いい?」

「そうね、そうしましょうか」

リーアちゃんがバルコニーへ向かい、ヴァーリが俺を抱えたまま後に続く。

俺は尻尾と翼の分けっこう重いはずなのだが、ヴァーリは気にした様子もなく歩いている。

リーアちゃんが扉をあけ、バルコニーへ出ると、ヴァーリはすぐに椅子に座った。

リーアちゃんはその隣の椅子だ。

さて、正面から抱き上げられた状態で座られるとどうなるかと言えば…

「篝、私これ知ってる。対面座「ちょっと黙ろうかヴァーリ」

アザゼル…マジでどうしてくれようか…

「グザファンが教えてくれたんだよね」

まさかの伏兵…!?

「カガリ、とりあえず翼を広げてちょうだい」

あ…リーアちゃん置き去りにしてた…

「ん、わかったよ」

翼を左右に大きく伸ばす。

とたんに片方の翼にリーアちゃんが抱きついた。

「ん〜!」

「リーアちゃん。一応言っとくけど俺の翼って『聖』の塊だからね?
触りすぎたら危ないよ」

「もふもふ!」

「リーアお姉ちゃん全く聞いてないね…」

だな…

「危なくなったら止めるか…」

「翼から『聖』を抜けないの?」

「無理。そも翼自体が『聖』の源だし。
仮にできてもやろうとおもえない」

仮に翼から『聖』を抜けたとして、その抜いた分の『聖』をどうするか、という事だ。

今の俺の体には、力の源が複数ある。

言わずもがな龍天使の心臓と翼、堕天使の翼、イーヴィル・ピースだ。

他の場所へ『聖』を移す前に他の力とぶつかってしまう。

「体内の力の制御なんて無理だ。今は魔法も使えない」

前は、『聖』『光』『龍』の三つの力しかなかったのである程度は制御できていた。

しかし今できるのはカンヘルの能力の行使とエネルギー弾を打つ事だけだ。

クーリアンセに関しては、外部の自然エネルギーで発動する物なので問題なし。

それに母さんには父さんがついている。

今のところ魔法を使えなくとも問題はない。

大人しくもふもふされていると、グレイフィアさんが来た。

「リアスお嬢様、篝様、ヴァーリ様。
黒歌様がお呼びです」

「わかりました」

リーアちゃんは残念そうにもふもふするのをやめた。

ヴァーリの膝の上からおりる。

「行こ、リーアちゃん」

「そうね…」

グレイフィアさんの後をついて行くけど、リーアちゃんがずっと翼をもふってる。

「リーアちゃん
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