暁 〜小説投稿サイト〜
獣篇V
20 作戦実行
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
耳に付けておいたイアホンから実況中継を聞く。どうやら今はまだ、動きはないようだ。明日の午後から四天王の会議が、行われるようだ。

衣装を着替え、化粧を済ませる。
あとは部下を一人二人化けさせたら華蛇(かのじょ)の元へ向かう予定だ。


私が目星をつけた隊士 2人を指名して、衣装に着替えさせた後、私が直接化粧を施した。どこから見ても辰羅族にして見えない。

支度も済んだので、さて行こうとすると、万斉が私を呼ぶ声がする。
ドアを開けて応答すると、息を切らした万斉(かれ)が大きな荷物が着いたから、受け取りしてくれ、と言ったので、私は久坂の判子を持って荷物のところへ向かった。

手続きを済ませ、段ボールのふたを、太腿に忍ばせていた万能ナイフでサッと開けた。すると、頼んでおいた衣装がたくさん入っていた。

隣に万斉もいたので、ここは計画を変更して、部隊全員に化粧を施すことにした。

_「万斉殿、このリストにアップされている隊士たちを一緒に呼んでくださいませぬか?」

すると万斉(かれ)は軽く頷いたので、さらに指示を出す。

_「では、上から10人お願いしますね。よろしくお願いします。」

と言うと、万斉(かれ)は、
分かったでござる。とだけ言い、その場を去った。私は残った隊士たちにも同様の指示を出し、私も人を呼びに行くついでに部屋に戻り、上半身だけを脱いでバッグに仕舞うと、上半身にサラシを巻いてから、上に紺色に軽く金色の刺繍の入った着流しを羽織り、その上からマントのような首巻きをする。とりあえずその状態になってから、残りの隊士たちを呼びに行った。


***

集まった隊士たちから順番に化粧を施していく。出来上がった人たちをランダムに隊に分けていった。
全員の化粧が終わったところで、列に並ばせた隊士たちの前に立ち、指示を出す。

_「皆さん、任務のお手伝いをしていただき、誠にありがとうございます。これからは、今さっき分けました部隊ごとに行動していただきます。まぁ無いとは思いますが、諜報活動を働いた際には、非道な拷問の末斬り捨てますのでどうぞよろしくお願い致します。
さて、任務の前にこんな物騒な話をするもんじゃありませんね。これからの任務についてご説明致しますわ。」

と、全員を見渡す。
近くに、晋助が紫煙を燻らせていた。
それは無視する。

_「まず、全員に共通なのは、かぶき町四天王勢力の一人、孔雀姫こと元宇宙海賊春雨第4師団団長、華蛇の懐に潜り込むこと。なので先ほど着て頂いた衣装と、(わたくし)が施しました化粧は、華蛇の属する、辰羅族という部族になりきるためのものです。

さて次からは、いよいよ部隊別の行動となります。これから先は部隊ごとにタイミングをず
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ