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いたくないっ!
第九章 伝説のはじまり
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 ぶーー。

「お、またきたっ」

 定夫たち四人の携帯電話が、一斉に振動した。
 メールが届いたのだ。

 アニメに対しての感想であった。ストーリーと作画、及びほのか役の声優についてベタ褒めの内容だ。

 ぶーー。
 また、携帯が振動する。
 今度は、ダメ出し及び続編要望だ。

 ここは(やま)()(さだ)()の部屋である。

 定夫、トゲリン、八王子、(あつ)()殿、の四人は、なんともいえない幸せ極楽な気分で、携帯電話の画面を眺めていた。
 毎日毎日大量に届いているというのに、いささかも飽きることなく。

 アニメを発表してから、今日でちょうど一週間。
 反響は実に大きく、公開しているアドレスに毎日、大量のメールが届く。

 ごちゃんねるなどのインターネット掲示板も、専用のスレが立てられ、賑わっている。オープニングのみを投稿した時も凄い反響だと思っていたが、それを遥かに上回っていた。

 話題が話題を呼んで、Webサイト「コノアニメヲミロ!」に、アマチュアの自主制作物にもかかわらず異例のランクインを果たしてからというもの、話題が話題を呼ぶ好循環が急加速、現在とてつもない賑わいになっているのである。

「お、おっ、ネットニュースにもなってむんぞ!」

 マウスカチカチWebチェックしていた定夫が、びっくりしたような大声を出すと、「え?」と、三人ともモニターへ顔を寄せた。

「うわ、本当ですね。トップページの、エンタメ欄の記事になってる」
「『自主制作アニメ、話題が話題を呼んでアクセス殺到! 記録破る快進撃!』 ……うう、感無量でござーる!」
「コメント欄があるね。読んでみようよ」



 「おれもみてみた。さわいでっから」

 「すげーな。」

 「なにこれ。」

 「こんなアニメあったっけ」

 「知る人ぞ知る『神アニメOP』で、結構騒がれただろが。」

 「お前がイバルことじゃない。」

 「あのオープニグ、女の子が転んでるだけで、てっきり神社でゆるゆるトークしてるだけのかと思ったらバトルものだったんだな。」

 「パイロット版の時の、オレのダメ出しがかなり生きている。だから、これ作ったの実質オレ。」

 「なんか、懐かしい雰囲気のアニメだよね。」

 「だってOPの曲からしてモロ大昔のオシャレアニソンだもんな。」

 「ぽよよよと円形の窓型に画面が残って終わる、って昭和かと思った。『なんでこーなるの!』みたいな。」

 「野郎の声はヘボでクソでしゃーないけど、女の子の声、かなりイイ!」

 「女子の声、全部一人なんだろ、エンドロールによると。『あつーん』って人。みんな違って聞こえるんだけど
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