暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第5章:幽世と魔導師
第155話「拮抗する人と妖」
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神夜君は前衛組の中でもトップクラスの突破力を持っているので、他の人達以上に切り込んでいる。帝君はそれをフォローするようにいくつもの剣を繰り出して攻撃していた。
 はやてちゃんは基本的に私やフェイトちゃんと同じだけど、攻撃範囲が広いため、味方がいない所に打ち込んで妖を一網打尽にしている。

「(……でも……)」

 既に半分くらいの人が気づいていると思う。
 ……このままでは、私達は押し切られてしまう。

「(後方支援の人が多すぎて、前線で押し留める人が足りていない。アリサちゃんも前衛タイプの戦い方だけど、前線に行くのは危険だって止められてる。……それに、ザフィーラもいないし)」

 木曽龍神と言う龍神との戦いで、ザフィーラは無理をしてアースラに待機している。
 前衛……それも、相手の攻撃を受け止める役割の人がいないのは、きつい。
 ユーノ君も、防御魔法に秀でているけど、前衛に出れる程攻撃には優れていない。
 むしろ、後衛から中衛に掛けてバインドによる支援の方が役に立てる。

「(そうだよ。後方支援は足りてる。だったら……)」

〈Master?〉

「……行くよ。レイジングハート」

〈……All right.Mymaster〉

 クロノ君も分かっている事だろう。後衛が多すぎて、逆に前衛が少ない。
 このままでは、戦線が後衛まで来て入り乱れてしまうと。
 だから、後衛から何人か前衛に向かわせる必要があった。
 ……行くしかない。

「なのは?」

「アリサちゃん、ついて来て。フェイトちゃんとすずかちゃんも、もうちょっと前まで」

「なのはちゃん!?いきなり何を……!?」

「まさか、なのは、行く気なの……?」

 三人共驚く。まぁ、普通はそうだよね。
 ……でも、そうした方が“良い気がする”。

「『なのは!いきなりどうするつもりだ!?』」

「『ごめん、クロノ君。フェイトちゃん、すずかちゃん、アリシアちゃんを中衛まで上げて、私とアリサちゃんが前衛に行くね。援護射撃、任せるよ』」

「『それだと今度は逆に後衛が……!』」

 わかってる。本来なら私かアリサちゃんが前に出ればバランスが取れる。
 もしくは、フェイトちゃんとすずかちゃんを後衛のままにするべきだ。
 ……でも、これでいい気がした。
 だって、何もこの戦いは、私達魔導師だけのものじゃないから。

「くぅ!!」

   ―――“雷”

「……そうだよね。くーちゃん」

 大きな鳴き声と共に、閃光が迸った。
 フェイトちゃんの強力の雷魔法に劣らない雷が、妖の群れを薙ぎ払う。
 それを放ったのは、小さい頃に友達になった狐の久遠(くー)ちゃん。
 他にも、後ろの方……安全地帯には、那美さ
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