第二章
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「もうこの世の終わりみたいに怒るのよ」
「そうみたいね」
「もう大荒れよね」
「何か怒り鎮めるの大変だっていうけれど」
「そんなになの」
「そう、それこそね」
千佳は友人達に真剣な顔で言った。
「魔闘気で全身を覆う感じよ」
「うわ、そんなになの」
「そんなに怒るの」
「まあ予想通りだけれどね」
「その怒り方は」
「巨人に勝ったら喜ぶけれど」
それでもというのだ。
「負けたらね」
「もう近寄れないのね」
「そうなのね」
「そう、その時は甲子園だと自転車で全力で帰って来るのよ」
神戸の長田区までというのだ、千佳達の家はそこにあるのだ。
「そうしてお母さんにお風呂に放り込まれるのよ」
「そうして怒り鎮めさせられるのね」
「そうなのね」
「そう、自転車で西宮から神戸まで全力で帰って怒りを発散させてね」
自転車を漕ぐことがスポーツになるというのだ。
「そしてね」
「怒りの第一段階解消ね」
「そうしてるのね」
「トラキチだけれど馬鹿じゃないから」
千佳は兄をこう見ている、実際に成績は悪くないどころか中学校ではトップクラスの成績を誇っている。
「自分でもそこはわかってるみたい」
「ううん、つくづく凄いお兄さんね」
「あらゆる意味で」
「そこまでわかってるのね、自分で」
「そう、それでお風呂にも入ってね」
それもしてというのだ。
「怒りを収めてるのよ」
「巨人に負けた時は」
「そうしてるの」
「そう、ちなみにテレビやネット観戦で負けた時はね」
家で観戦している時はというと。
「負けた瞬間準備体操をしてね」
「それからなの」
「走りに行くの」
「そうなの、まあ毎日走って部活のトレーニングしてるけど」
それでもというのだ。
「巨人負けたらダッシュで長距離走になるのよ」
「怒りを発散させる為に」
「そこまでしてるの」
「そう、それでお風呂に飛び込むの」
走った後はというのだ。
「全く、そこまでして応援するなんてね」
「呆れたものとか」
「そう言うのね」
「ええ、そう思うわ」
本当にと言う千佳だった。
「阪神は自分の全てって言ってるから」
「それで巨人に負けたら」
「その時はっていうのね」
「そこまでになるのね」
「身体動かしてお風呂に入るのね」
「そうなのよね、かし今年もって言ってるけれど」
どうかと言った千佳だった、今度は。
「まあカープね、今年も」
「はいはい、頑張ってね」
「そこでそう言うのが千佳ちゃんね」
「カープだって言うのが」
「そこは流石ね」
「当然でしょ、私の血はカープレッドなのよ」
こう言い切った千佳だった。
「だったらね」
「そこでそう言うのね」
「今年もカープ優勝って」
「そう言うの」
「そ
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