暁 〜小説投稿サイト〜
蒼穹のカンヘル
十九枚目
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
〜〜!
〜!

誰かが言い争っている…?

「うっ……うぅん……」

目を開けるとヴァーリが見えた。

「う"ぁーり?」

「篝!大丈夫!?」

ヴァーリ近付いてきた。

「うぅん…大丈夫…」

横向きで寝ていた体を起こす。

「ここは……」

ここは、母さんの部屋?

「篝が倒れたからバラキエルさんがここにはこんだの」

あぁ…なるほど…

「それと、服は私のワンピースだよ。
翼と尻尾が出せるのがそれしかなかったの」

そう言われたので見てみると確かにヴァーリのワンピースだった。

白くてゆったりしたやつで、肩紐の間から六枚の翼が出るようになっていた。

「あの後…何かあったか?」

「えっと……」

俺が聞くとヴァーリはくち籠った。

何かあったのだろうか?

「何か…あったのか?」

「お姉ちゃんが怒ってる」

「姉さんが?何に?」

「バラキエルさん達に…」

あ、あー…そうか…そうきたか…

「怒ってるって…どんな風に?」

「…………………行けばわかるよ」

ヴァーリの言葉に従い居間に向かおうと引戸を開けると…

「篝!起きたんですね!」

姉さんに抱き締められた。

「うん…おはよう、姉さん…あぶないよ…」

「そんな事はありませんわ…貴方が私を傷付ける筈がありませんもの」

「ありがと…姉さん…」

姉さんの言葉は異形となった俺の心を軽くした。

「篝、お母様が呼んでます」

母さんが?

「わかっ…た」

俺とヴァーリが部屋を出ると、姉さんは自分の部屋に行ったようだ。

背中に広がる翼は、堕天使のそれは収納できたが龍の翼は収納できなかった。

四肢を見ると、龍のままだ。

肘と膝から先は完全に鱗に覆われていた。

二の腕や太ももも部分的に鱗に覆われている。

腰の辺りに手をやるとカツンと音がした。

尻尾の付け根から背骨のラインの中頃まで鱗が走っている。

尻尾は二メートル程あるだろうか…

窓に映る自分の上にはエンジェルハイロゥが浮かんでいた。

改めて、自分が人間をやめたのだと認識した。

「篝?どうしたの?」

「いや…なんでもない」

居間に向かうと精気の抜けた父さんとアザゼルが居た。

「あら、篝、目が覚めたんですね」

「母さん…コレどんな状況?」

「……………朱乃も私の娘なんですよ」

「あー…うん…だいたいわかった」

おそらく姉さんが何か言ったのだろう…

「何言われたのさ…」

「……………」

「……………」

二人共黙りこくったまま…というか俺の声にも気付いていないようだ。


[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ