暁 〜小説投稿サイト〜
蒼穹のカンヘル
十六枚目
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「母さん!母さん!」

リゼヴィムの凶弾、それは母さんを貫いた。

胸に大穴を開け、動かない母さん。

「リバース!リバース!何でだ!何で発動しない!」

俺は必死にリバースを発動しようとするが全く発動しない。

『篝、リバースは生者にしか作用しない』

セルピヌスのその言葉は俺に母さんの死を突き付ける。

「ざけんな!テメェは『カンヘル』だろうが!
『創造の龍』だろ!人一人の命くらい救って見せろよ!」

『不可能だ。否、魂が肉体に有るからまだ不可能ではない』

「だったらやれよ!」

『今の篝では不可能だ。命を与えるのは、神の所業だ』

「だったら!俺の体をくれてやる!
俺が龍になればできる筈だろう!?」

イッセー…未だこの世界では神器を発動していない少年。

彼は思い人を救うためにその体を差し出した。

「それなら!できるだろ!さぁ!やれ!」

『確かにそれならば創造の権能を…反魂法をお前に与える事も可能だ。
だが、よいのか?それはお前の人としての時を止める…人として死ぬ事になるぞ』

人としての時?死?知ったことか!

「構わん!やれ!」

『いいだろう、篝、お前の体の半分を…人間としての体が対価だ…』

その言葉と共に体が変容していった。

まず内側から変わっていった。

腹の中がぐちゃぐちゃになりそうな痛みだった。

そして額に三本角が、腰から尾が生えてきた。

「はぁ…はぁ…ぐっ!」

背中から三対六枚の羽が生えた。

二対の堕天使の羽と一対の巨大な龍の羽。

四肢が鎧を纏ったかのように鱗に覆われる。

最後に、過剰なエネルギーが耀くエンジェルハイロゥと化した。

白銀の尾と角と翼と鱗…その異形が…俺だ。

「これで…いけるんだよな?セルピヌス?」

『ああ、いけるとも……』

「母さん、いま、助けるよ」

母さんの体にカンヘルを押し付ける。

「【リライブ】」

カンヘルの宝玉から緑色の閃光が放たれた。

そして宝玉から光の珠が現れ、母さんに吸い込まれていった。

母さんの胸の穴が塞がった。

「かがり…?」

「母さん!」

俺は母さんに抱き付いた。

「よかった…母さんが…死ななくて…このために、俺は…」

今まで…生きてきたんだ…!

「篝!後ろ!」

ヴァーリの叫び声、それと同時に魔力弾が飛んできた。

「ウォール…」

俺の背部に時空の歪みが発生した。

リゼヴィムの魔力弾は歪みに呑まれ消滅した。

「母さん、姉さん、ヴァーリ…奴を…リゼヴィムを…ぶっ飛ばして来るよ」

「篝…大丈夫なのですか?」

「解らないけど…心配しないで、姉さ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ