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真剣で納豆な松永兄妹
新章第一 夏休みの過ごし方
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リーは?」
「はて、気を探れば基地にいるな。しまった。夏休みの宿題を消化しているのか!」

 偉いもんだ。たぶん直江大和辺りが誰かに頼まれたのか、夏休みを思い切り楽しむためか。
 俺はと言うと、8割は消化済み。面倒なものは先に終わらせておく。
 決闘のダメージ回復の間に宿題を消化していただけなのだが。
 瞬間回復は、大量の気を使うし頼り切りになってはいけないので、封印指定能力にした。
 バクキャラは、川神百代だけで十分。
 
「それで、黒ビキニ買ったし、俺の水着も買った。海で遊ぶ予定は1週間後。百代は義経達の挑戦者との相手だったか」
「そうだ。義経は義経と呼ぶんだな。まあ、良い。じっくりねっとりと強くなるさ。それに、な。久秀には再戦して圧勝しなくてはっ……!」
「そりゃ無理だ。しばらくは戦う気無いし」
「なんだよぉ〜。燃え尽き症候群なのか?」

 それは断じて無い。
 ただ、でかくなった気の扱いがまだ安定していないのだ。九十九髪茄子は外してある。これ以上気が増えても良い事など何も無い、はず。
 でかくなった気の方はあと3日あれば安定するだろう。約二週間でなんとかなりそうだ。

「急激にでかくなった気の扱いに感覚が追いついてない」
「気の安定はだな――」

 川神百代がアドバイスか。変わったのか、変わろうとしているのか。
 以前から彼女の内面にあったはずの凶暴性が薄まった気がした。



「本当か? あの百代ちゃんが負けるとはねぇ。いや、俺も仕事がなけりゃその決闘を見たかったぜ」
「総理大臣が非公式の上に世間的に存在しない決闘を見る為に仕事をサボるなど言語道断だわい」
「そりゃそうだ。しかし、あの松永が百代ちゃんと互角以上に戦って、今や彼女と同等の力を持った、と?」
「うむ。極めて珍しいミックスアップというやつじゃ。戦いの最中に限界をなくし、互いに成長する。武に生きるならば、一度は聞く単語じゃ。まあ実際に目の当たりに出来る事はまずないが」
「松永久秀の人となりは?」
「問題無いじゃろう。急激に気が増えたので少々扱いに戸惑うだろうが、そろそろ馴染む頃じゃろうて」

 だが、彼は成長中である。そして、彼女も。
 ライバルが居る。それは、良い刺激になるだろう。武神と呼ばれる孫娘のライバルか。
 孫娘に負けるかもと思い鍛え直し中の川神鉄心。大人気ないと言えばそうだろうが。
 まだまだ、負けるつもりはないのであった。
 
「爺さん、闘気が溢れてるぜ」
「年甲斐もなく、心躍るモノを見たのでな。彼の戦いを見た限り、何ら問題は無いと断じよう」
「そういうなら、何も心配はないな」

 男は立ち上がり、仕事に戻る。彼は国を代表する人間。忙しい中、川神院に立ち寄ったのだ。
 彼に取って、川神院は
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