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おぢばにおかえり
78部分:第十二話 制服その四
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麗なんでタレント事務所から声がかかったこともあったらしいわよ」
「先輩だったらあるわよね」
 それも普通に。奇麗にも程があります。
「それに小野先輩もね」
「奇麗よね」
「小柄だし」
 私は佐野先輩とはじめて御会いした時まずそれが目についたんです。何か小柄で可愛いなあ、先輩なのに失礼だけれどなんて思いながら。
「佐野先輩も制服似合うしね」
「そうなのよね」
 私は彼女の言葉に頷きました。
「特にブレザーがね」
「いいわよね、本当に」
「私は全然似合わないのよ」
「そう?」
 けれど彼女は私の言葉にはあまり賛成しない感じでした。
「ちっち似合ってるわよ」
「そうかしら」
「だってちっち色白いし」
 まず言われたのはそれです。それでも長池先輩や佐野先輩に比べたら色黒いんじゃないかな、って思うんですけれどね。
「似合ってるわよ」
「そうかしら」
 自分では実感がないです。
「だったらいいけれど」
「その制服を短くしたらもっと似合うわよ」
「それは駄目よ」
 それについては私は賛成できませんでした。それには理由があります。
「私ミニは好きじゃないのよ」
「そうなの」
「脚、自信がないから」
 脚線美には全然自信がないんです。というかスタイル自体が。
「嫌なのよ」
「そうなの」
「普通のスカートかズボンならいいけれど」
「ズボンねえ」
「だから天高の体操服は好きなのよ」
 天理高校を略して天高と呼びます。私達の間では普通に呼ばれています。天理高校の学生を天高生と呼びます。おぢばじゃそれで通っています。
「あの紺のジャージがね」
「あのジャージが?」
 私の言葉に顔を顰めさせる彼女でした。
「あれの何処がなのよ」
「だから身体のライン見えないから」
「それなのね」
「そうよ。それがいいのよ」
 私にとってはそれが一番の理由です。
「そうじゃないの?だって中学とかだと」
「半ズボンとかスパッツとかよね」
 流石にブルマーはないですけれど。それでも半ズボンとかスパッツでも身体、特に脚のラインが出るんで凄く嫌なんです。
「それがどうもね」
「嫌なのね」
「ブルマーだったら死にたい気分になっていたかも」
「高校でそれやったらもうやばいでしょうね」
 それは何となく、っていうかはっきりわかります。そもそも昔はそれで問題にならなかったんでしょうか。中学生でもかなり危ないでしょうに。

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