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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 Another
第10話 「特訓と微々たる変化」
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う?」
「アリサちゃんって本当なのはちゃんのこと好きだよね」
「なっ……そそそういうこと聞いてんじゃないわよ! あんたはなのは達のことどう思ってんのかって聞いてんの。そもそも、こんなこと言わなくても分かってんでしょ!」

 今度はアリサの番か。
 正直あの3人の中で1番誰がやばいかと聞かれたらすずかだ。
 一見内気で大人しいようにも見えるが、運動神経はそのへんの男子よりも高い。また時折お前は何かの達人かと言いたくなるほど気配に敏感なところがある。加えて小悪魔じみた一面があるだけに……
 考えるのはやめよう。
 今の俺は小学3年生。小学生の時期は男子よりも女子の方が早熟だ。まあ最近の子供はマセてるので今でも嫉妬染みた視線を浴びたりするが……恋愛をするにしてもまだまだ先のことだ。今はまだやるべきことがあるのだから。

「そして夜月、あんたも何さらっと通り過ぎようとしてんのよ!」
「……ちっ」
「ちょっあんた今舌打ちしたでしょ! あたしと話すのが嫌なわけ?」

 普段のアリサならともかく今のアリサと話すのは普通に嫌だ。
 だって……どう考えても面倒臭い。具体的に言うなら酔っぱらってクロノへの不満を漏らし、その後フェイトとの関係を聞いてくるエイミィくらい面倒臭い。そんな気配がプンプンする。

「まあまあアリサちゃん、夜月くんも別に悪気があったわけじゃないだろうし」
「悪気がないのに舌打ちなんかしないでしょ!」
「そんなことより何か用? 出来れば早く帰りたいんだけど」
「そういうところは平常運転ね! 用がないと話しかけちゃダメなわけ?」

 ダメではないですが、そんな睨みながら言われたらダメだと答えたくなります。だって僕も人間ですから。

「……まあいいわ。こんなことを話したいわけじゃないし。ねぇ夜月、あんたなのはと何やってんのよ? 最近ずいぶん仲良くなったみたいだけど……もしかして」
「君が思ってるようなことはしてないよ。そもそも……高町にそういうのはまだ早いだろ。君や月村とかなら別だろうけど」
「……それもそうね」
「あはは……納得しちゃうんだね。まあ私も納得してるけど」
「そこで納得するなら私が言った時に信じてくれないかな!」

 精一杯の怒気を表現するかのように全身で訴えるなのはだが、からかわれて騒いでいるようにしか見えない。
 だが今の俺は、その光景を騒がしいと思うだけでなく可愛らしいとも思えている。
 大人の精神で子供を見ているからなのか、それとも……純度の高い作り笑顔で他人を威圧する教導官様と比較しているからか。多分どちらかといえば後者だろうな。

「……じゃあ俺はこれで」
「あぁうん。ショウくん、またあとでね」
「そういうこと言うから……」
「え?」
「何でもない。またあとでな
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