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ランス 〜another story〜 IF
第1話 歴史
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RA15年 2月

 リトルプリンセスの時代。即ち魔王不在の時代は終わりを告げ、新しい魔王が誕生した世界。 

 その魔王の名はランス。

 世界を救った英雄の1人が魔王となった。魔王を拒み、逃げ続けたリトルプリンセスが魔王の力に屈しかけたその時に彼が代わりに魔王を受け入れたのだ。 そう――全ては1人の女性(・・)の為に。


 そして魔王ランスの時代となって15年と言う歳月が流れた。









〜国際共同都市 シャングリラ〜






 熱く焼ける様な太陽が照り付ける砂漠のオアシスに カラーの娘たちが水をかけ合い遊んでいた。

「ふふっ! リセット様ーーっ 一緒に遊びませんかー?」

 そんな中の1人がリセット・カラーに声をかける。遊びの誘いは決して断らない。いつの時代でも、どれだけの苦しい時があっても、少しでも心の安らぎになるのであれば、と率先してしてきたから。
 でも、今は違った。折角の誘い、と惜しんだがそっとかぶりを振って断りをいれていた。

 実を言うと――それは随分と昔の話だから。

 この世に生を受けてもう16年程。
 今は一緒に遊ぶよりは、遊んでいる子達を眺めている方が性に合っているのだ。平和を謳歌する姿を、自分よりも年下の子供たちを見ていると、かつての温もりが身体の中から蘇ってくるから。

 そんな時、リセットの傍に静かに近づいてきたのは 彼女の乳母でもあり教育係でもあるアカシロ・カラーだった。

「姫様、お耳に入れられましたか? なんでも第17次魔王討伐部隊が魔王城に向かったとか……」

 それは勿論耳にしている。魔王の事は必ず……。
 リセットよりも早く、話に加わるのは遊んでいたカラーたち。

「あ、それ私も聞きました! なんでも、全滅しちゃったとか……。可哀想な事に、メンバーの中にいた18歳の子が散々犯されたとか……」
「だから魔王討伐部隊には若い女の子は入れちゃいけないって言われているのに……」

 口々に現魔王の悪行を口にするカラーたちに向かって表情を強張らせるアカシロ。

「貴方達………」

 たったその一言だけで、カラーたちは自分達の失言を理解する。

「えっ……あ、す、すみません……」
「申し訳ありません……リセット様」

 リセット・カラーとは、数いる魔王の子の1人なのだ。
 つまり、娘の前で父親の悪行を語る事の意味を、アカシロの一言で理解し、謝罪した。

 リセットは、そんな彼女達に笑顔で手を振った。問題ないよ、と言う様に。……彼女自身も苦しんでいると言うのに、決しておくびに出さなかった。

 元を言えば、どう考えても悪いには―――父親のランスだ。

 思わずため息が漏れ出て、遠い空
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