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第24話 ケ號作戦
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カプチェランカの同盟軍基地からの撤退です。
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第24話 ケ號作戦

宇宙暦789年2月16日

■惑星カプチェランカ南極近くの氷窟

第三次ティアマト会戦の敗戦でカプチェランカの同盟軍基地は敵中に孤立することになった。会戦を戦った遠征艦隊はエネルギー弾薬などの消耗が激しかった為に、基地には目もくれずにイゼルローン要塞へ帰投後オーディンへの帰路についた。

会戦3日後には、帝国軍パトロール艦隊が衛星軌道上から爆撃を行い基地機能が完全に麻痺したが、人員や物資は2日前に基地から見て南極よりの自然氷窟に移動済みであった為に損害は殆ど無かった。しかし氷点下の世界であるから、早急に救援が来なければ2万人に及ぶ凍死者の氷像が出来るだけであろう。

この基地には帝国からの亡命者の子弟で編成されたローゼンリッターも配属されていた。
そのローゼンリッター連隊が簡易テント内で会話をしていた。

「連隊長、ピクニックにしては氷ばかりで味気ないですな」
「シェーンコップ、冗談が言えるうちは大丈夫だな」
「いっその事、雪達磨でも作りますかな」

「連隊長もシェーンコップ大尉も、いい加減にして頂きたいですな」
「ヴァーンシャッフェ、貴官は生真面目すぎるぞ」
「しかし、連隊長、基地も破壊され、このまま行けばジリ貧ですな」

「その前に、統合作戦本部からの連絡で救援作戦があるそうだ」
「ほう、我々を助ける様な奇特なお方が統合作戦本部にいらっしゃると」
「詳しくは未だ判らんが、数日中に救援が来るそうだ」

「本当に信じられますかな?」
「今は信じるしか有るまい」
「もし救援が来なければどうなります」

「帝国に捕まれば俺達はなぶり殺しだ」
「落ち着け、ハンス軍曹」
「国が俺達を捨てるなら、俺達も国を捨てれば良いかもしれんな」

「連隊長、滅多なことを言わない方が」
「ヴァーンシャッフェ、そう心配するな冗談だ」
「連隊長は本気だと感じましたがね」

「作戦名はケ號作戦だそうだ」
「統合作戦本部のエリートさんは訳の判らん名称を付けますな」
「何でも地球時代の東洋の言葉で捲土重来の、ケ、らしいぞ」

「まあ、我々に出来るのは、数日間生き延びることですな」
「そう言う事だ」


宇宙暦789年2月13日

■自由惑星同盟首都星ハイネセン 統合作戦本部

カプチェランカの氷窟で、リューネブルク達が話し合う数日前。第三次ティアマト会戦終了後から、統合作戦本部では、孤立したカプチェランカの同盟軍基地の救出作戦が練られていた。当初は必要な犠牲であり、どうせ主力がローゼンリッターだからとの差別的な発言も見られたが、リーフ
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