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おぢばにおかえり
36部分:第六話 レポートその五
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させてくれたら」
「明日身上思い切り受けなさい」
 何かあった時に親神様から身体に色々と受けることを身上と言います。天理教の教えでは怪我や病気もこれにあたります。
「よくそれで今まで何もなかったわね」
「日頃の行いがいいから」
「何処がよ」
 ああ言えばこう言う。それでよくもまあって思います。
「とにかくさ。御礼だけれど」
「何がいいのよ」
 仕方ないわね、って感じです。段々本当に弟みたいになってきたような。一番上の妹よりも実は年上なんですけれど。
「今余りお金ないわよ」
「お金じゃなくても御礼はできるよ」
「お姫様だっこはなしよ」
 ええと、そうそう風と共に去りぬでしたよね。あんな感じのだっこで。何かこういうの思い出す私も結構趣味が古いんでしょうか、
「そんなの。絶対に」
「だったら。別のでいいかな」
「別の?」
「明日もデートとか」
 いきなり話を決めてきました。
「それだと駄目かな」
「デートって。図書館で?」
「うん」
 楽しそうににこにこと笑って私に言います。
「本を探すついでにさ」
「本を探すだけじゃない」
 たったそれだけなのに。何を言っているんでしょう。
「それだけだけれどいいの?」
「別に。結構だよ」
「今回は欲張りじゃないのね」
「だってもう満足してるし」
「だったらいいけれど」
 実は新一君って結構無欲です。意外と何が欲しいかとかは言いません。甘えん坊なのは本当ですけれど。
「じゃあ明日ね」
「うん、また明日」
 笑顔で私に言います。
「今日はこれでね」
「もう帰るの」
「僕も忙しいから」
 すぐに嘘だとわかる言葉でした。
「じゃあこれで。また明日」
「何に忙しいのよ」
「ゲーム」
 ほら来たって感じです。
「今やり込んでるから。それでね」
「そうだったの」
「そういうこと。スパロボね」
 スパロボ!?何なんでしょう、それって。
「スーパーロボット大戦パーフェクト。これが凄く長くてさ」
「長いってどれ位よ」
「二百話以上あるんだ」
「・・・・・・本当に凄いわね」
 世の中色々なゲームがあるものですけれどそんなに長いゲームもあるんですね。シナリオを考えるだけでかなり大変そうなのがわかります。

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