暁 〜小説投稿サイト〜
『馳せる』
『Samurai』

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最初、あなたにはお世話になった。
私を掬ってくれた彼女の愛する人だったから。

常に理想のあなた達だった。
周りに羨まれるあなた達だった。
幸せそうで微笑ましいあなた達だった。

強いあなたには、危なかった時に助けられたこともあった。
少し、2人だけで話したこともあった。

彼女だけを一途に想うあなた。
彼女が幸せな気持ちで居れる理由。
あなたに愛されてる彼女。
それが何故だかすごく嬉しかった。
此の2人はズットズット離れる事は無いと、誰もが思っていた。

なのに、狂った花にあなたは惑わされ翻弄された。
それからの彼女は壊れてく一方で...。

あなたも壊れてった。
私にはもう何も出来無い。
引き返せないところまでいってしまったあなた。

無様な逝き方をしたね。
でもそれは最期に彼女を選んだ逝き方。
そんな強い想いが在ったなら何故あの時...。

案外幼稚なあなただったと気付いたのは逝った後。
ソッチでは絶対彼女を幸せにしないと赦さない。



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