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ドリトル先生と和歌山の海と山
第一幕その十
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「幾ら何でもね」
「有り得ないよね」
「流石に」
「けれど歴史に残っているからね」
 天海さんのことはというのです。
「百二十歳まで生きていたってね」
「じゃあ本当のことなんだね」
「本当に百二十歳まで生きていたのね」
「凄い人もいたんだね」
「信じられないけれど」
「そう、僕もこの人のお話を最初に聞いて驚いたよ」
 先生にしてもというのです。
「あの時代で百二十歳までだからね」
「さっきも言ったけれど今も相当な長寿だからね」
「百歳でもかなりなんだけれど」
「それで百二十歳だからね」
「それも医学が今よりずっと未発達な江戸時代でだから」
「余計にだね」
「当時は色々と死ぬ病が多かったよ」
 今は治すことが出来てもです。
「例えば癌になったらね」
「ああ、もうそれでだよね」
「癌の摘出なんて出来ないから」
「それで死んだんだよね」
「結核とかの伝染病に罹ってもだし」
「栄養学だって未発達だったし」
「そんな中で百二十歳だからね」
 医学等が今よりも遥かに未熟な時代で、です。
「驚いたよ」
「けれどそうした人もいたんだね」
「百二十歳まで生きた人が」
「その天海さんが江戸の結界を作った」
「そうしたんだね」
「そのことも覚えておこうね」
 先生は動物の皆に穏やかなお顔でお話しました、そうして夜はお家でトミーが作ったおでんを食べつつ飲んでいましたが。
 日本酒を飲む先生にトミーが言いました。
「先生、今は仏教の学問をされてますよね」
「うん、そうだよ」
 先生はトミーに笑顔で答えました、ちゃぶ台に座ってどてらを着てそのうえで日本酒を美味しく飲みながら。
「今度はね」
「真言宗ですよね」
「そちらをね」
「じゃあ高野山なんかにも」
「行けたら行きたいね」
「そうですか、じゃあ今度行きますか?」
 こう先生に言うのでした。
「今度の連休に」
「ああ、連休の時にだね」
「そうしますか?」
「そうだね、じゃあね」
「はい、王子にも声をかけて」
「そうして皆で行こうか」
「僕も行きたいですし」
 トミーはおでんの中のすじ肉を串で刺したものを食べてそれをおかずにして御飯を食べつつ言うのでした。
「王子も一度行きたいって言ってましたし」
「高野山にだね」
「行きましょう、そして」
「そして?」
「ワールドサファリとかも行きますか」
「ああいいね、あそこも行ったことがないしね」
「和歌山自体なかったですよね」
 先生達はそちらはまだでした。
「それじゃあですね」
「今度の連休皆で和歌山に行こうか」
「そして高野山にも入って」
「フィールドワークをしようか」
 高野山をというのです。
「そうしようか」
「そうしましょう」
 笑顔で応えたトミーで
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