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天使のような子に恋をした
天使のような子と──
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「どうした?」

「また、デートしたいって言ったら……してくれる?」

 目にはうっすらと涙を浮かべ、頬を赤く染めながら聞いてくる南さんは──今日一番可愛く見えた。
 愛おしい。ただ、南さんのことが愛しい。最早俺の南さんを想う気持ちは、とてつもなく大きくなっていた。

「……当たり前だよ。南さんさえ良ければ、何度でも出掛けよう」

「ほんと? ふふっ、嬉しいな」

 若干告白のようになってしまったが、これは揺るぐことのない俺の本心だ。幸い南さんは告白と受け取っていないようだし、そのままにしておこうと思う。

「それじゃ、帰ろっか」

「うんっ!」

 茜色に染まる夕焼けの空の下、俺と南さんは帰路に着いた。

 ──お互いの手を、しっかりと握りしめながら。

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