暁 〜小説投稿サイト〜
NEIGHBOR EATER
EATING 14
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「買い物に行こうか」

は?

部屋が拡張され同居人ができて訳がわからない俺に、同居人の一人が言った。

「買い物?何を?」

「家具とか…服とか。二人共あんまり持ってないでしょ?」

まぁ、確かに俺は支給品以外の物を持っていない。

家は砲撃型に吹き飛ばされたし、死与の天翼のせいで外に出られる姿じゃなかったし…

「そう、じゃぁ二人で行ってきて」

翼と光輪が無くても俺の髪は虹色の長髪。

切っても切っても直ぐに再生するのだ。

どうやら俺の体は色々とおかしな事になっているらしい…

トリオン体に成れば髪色は誤魔化せる。

だが買い物に行くのに許可が降りるとは思えない。

「主様は買い物に行かれないのですか?」

「この髪と目だからな」

と言って後ろ髪を掴んで見せる。

「大丈夫だよ、翼君」

だいじょばねぇよ。

「これがあるからさ!」

ハルが取り出したのは白髪染めとコンタクトレンズだった。

いや、今どっから出したよ?

「乙女の秘密よ」

いや、乙女って…いや、何でもないです。

「これなら大丈夫でしょ?」

「やだよ面倒臭い」

何でわざわざ一回の外出の為に時間かけて髪染めしなきゃいけないんだよ。

「えー…じゃぁ…しょうがないか…はい」

と言って渡されたのは一着のパーカーだった。

「いや…はいって言われても…」

「髪を結んでフード被れば行けるでしょ」

フード付きのパーカー…か。

「まぁ…それ…なら」

「よし!決定!」

そう言えば防衛任務以外で本部から出るのはいつぶりだろうか…

あ…ここに来てからの数ヵ月一切出てねぇわ。

「あのー、陽乃様。朝食は如何なさいますか?」

夜架が言うが俺はピンと来なかった。

「朝食?トリオン体なら腹は減らない。
そもそも俺の体は……いふぁい」

何故かハルに頬を摘ままれた。

「翼君…君がほとんど朝ごはん食べてないのは知ってるの」

別にいいじゃねぇか。

食う必要無いんだから。

「そこら辺の指導と言うか管理と言うか…まぁそれも私の仕事なの」

はぁ?

「誰の命令?」

「会議室」

会議室…ってことは幹部からの命令…

「何でわざわざ会議室が?」

「んー…城戸司令はどうでも良さそうだったけど忍田本部長と林道さんがね」

あー…あぁ…そういう…

「だから次からは深夜シフトは無しね」

チッ…

「夜の方が給料いいのに…」

「当然終日シフト入れるのも無しだよ」

「はぁ!?」

俺の日々の楽しみが!?

「えーと…はい、これ」

ハルにメモ用紙を渡された。


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