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エアツェルング・フォン・ザイン
そのじゅういち
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「アレは…生きてるのだろうか?」

まぁ、生きてはいるだろうな…

霊夢と魔理沙はダウンした美鈴を置いて紅魔館へと入って行った。

そろそろ出ても良いだろう…

林から出て美鈴の元へ向かう。

「う…ぐ…」

「大丈夫ですか門番さん?」

「あな…たは?」

「通りすがり寺子屋講師です」

「何用…で?」

ボロボロだが立ち上がろうとしている。

成る程…忠誠か…その心意気は称賛できる。

「ここの主が出してる霧がウチの生徒達の健康に悪いのでね。
止めに来たのさ。」

「そう…ですか…ですが…ここは…!」

ふぅむ…ここで美鈴を倒してもいいが…

それをやると完全に悪役だよな…

しゃぁない…アレやるか…

「その落書きで凄んでも面白いだけですよ」

「関係…!ありません…!」

「君よく寝てたね。その落書きやったの俺だから。いいカンバスだったよ」

と言うと…

ブツン!…と何かがキレる音がした…

はい、かかった。

「ブチのめします…!謝っても許しま…」

美鈴のセリフを遮り肉薄する。

「なっ!?」

それに驚く美鈴。

ああ、そんなに目を見開いちゃって…

美鈴と目を合わせ…

「ヒュプノシス・フォース」

美鈴が崩れ落ちた。

崩れ落ちた美鈴を支える。

「怒りや驚愕などで心のガードを崩す、催眠術の基本だ。
武闘家のアンタは納得しないだろうがボロボロのアンタを倒しても俺が納得できねぇんだ。許せ」

そんなことを言いながらキチンと美鈴を壁に寄り掛からせる。

結晶を取りだし…

「ヒール!」

使ったのは全快結晶。

これで妖力はともかく体の傷は治った筈だ…

「すぅ…すぅ…」

美鈴は穏やかな寝息を発て始めた。

「ま、今頃PAD長は巫女とよろしくヤってるだろ。今のうちに寝とけ」

美鈴一瞥し、崩れた門を通る。

庭に花畑があり綺麗な花が咲いていた。

美鈴が世話していたのだろうか?

庭を通り、紅魔館の玄関着いた。

「さて、次は誰かな?」

俺は紅い紅いドアを開いた…
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