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ロボスの娘で行ってみよう!
第15話 暗雲のエル・ファシル
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門だ」

「いや、此処は国有財産として一端は財務省に所属させるべきでは」
「それでは、苦労が水の泡だ」

多くの貴族がてんでバラバラにそれぞれのエゴによる主張をし始めたのである。
ブラウンシュバイク公もリッテンハイム侯もカストロプ公も己の利益の為に主張するので収拾が付かない為、リヒテンラーデ侯が調整をし続けるのであった。

リヒテンラーデ侯はこの害悪共めと思いながら、朝から寵姫と乳繰り合う陛下のことをあきれ果てながら、このような時こそ少しは仕事をして頂きたいと思うのであった。

結局農奴分配話し合いが終わったのは実に1週間も後の事であった。それより前にイゼルローン要塞では近隣の星系から貨物船や軍用輸送艦までかき集めてすし詰めにすれば300万人を輸送可能な艦船を集めていたが、それだけでは飽きたらず、見目麗しい農奴は貴族達が慰め者にする為に特に念入りな輸送が必要であるとの意見で客船までが用意される始末である。

また会議中でもさっさと揚陸艦で惑星を占領して、順次、船を出しピストン輸送で農奴を輸送すればいいとの意見が軍部より出たが、貴族連中から見目麗しい農奴を軍部が横取りすると言う意見があり、それには及ばずと命令が下る始末であった。皆が皆300万人という大量ゲットに浮ついていたのである。

結果的に輸送船はイゼルローン要塞で無為に過ごすことになり、さらに貴族連中がそれぞれを信用できない為に、人狩りに参加させるべく自領から艦船を派遣して来て、占領艦隊に参加せせる為更に時間がかかったのである。

結局農奴輸送艦隊がイゼルローン要塞を出発したのは5月28日であり、到着予定は6月1日である。艦数は戦闘艦艇5275隻、揚陸艦、輸送船など1300隻程であり、エル・ファシルで包囲している艦艇を足すと、6月1日現在で艦艇数7589隻、補給艦、工兵艦、揚陸艦など562隻、農奴輸送船870隻で艦艇兵員数96万2945名、地上部隊10万名となる。それら艦船がエル・ファシルに勢揃いした時エル・ファシル300万人の運命も地獄へと突き落とされるのである。




宇宙暦788年5月29日

■自由惑星同盟 シャンプール星系

 この日昼過ぎ、ポレヴィト星系からシャンプール星系間を僅か13日で走破した第8艦隊は同盟軍造修敞及び民間ドック、近隣の星系から集まってきていた工作艦や民間ドック船などにより直ちに整備が始められた、流石に全速力で駆け抜けた為に不具合を出す艦も見られたからである。

途中不具合の出た艦は後から続行させ、余りに酷い艦は各星系で修理の後集まるようにした為に、これ以降も五月雨式に続行艦が到着してきていた。

またシャンプール補給敞や軍が手配した民間貨物船などからも、順次エネルギーと物資が補給されていた。その間に兵員を半舷上
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