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ガンダム00 SS
epilogue in 2314 ?
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ークマン大尉の軍用携帯電話に連絡が入った。大尉が席を外し、後ろの方で話を始める。

X国防衛相が俺に問いかける。

「そういえば、Y国MS部隊はどう振り切ったんだ?君たちの艦にはMSが2機しかなかったそうだが」

恐らく、ソレスタルビーイングが救援にきたという事実は隠さないとダメだろう。ガンダムパイロットも存在を伏せるように話していた。

俺はなるべく平然に努めて、言葉を選んだ。

「MS2機は現行のジンクスWに対抗できる機体でして、大きく押されることなく戦闘空域を脱出することができました」

「輸送艦自体は非武装だ。2機だけでジンクスW1個小隊に勝てるのか?」

防衛相は本当に不思議だとばかりに聞いてくる。説得力に欠ける説明だと我ながら思う。だが、機密事項を話すわけにはーー。

トン、と肩を軽く叩かれた。振り返るとコークマン大尉だった。大尉はX国の重鎮たちに向かってハッキリと言った。

「たった今、Y国にいる交渉班から連絡が入りました。Y国が武装解除を行い、X国との停戦交渉を申し入れたとのことです」

空気が変わった。今までの緊迫感とは打って変わり、疑念を孕んだ戸惑いが空間を支配する。

通信参謀が顎に手を当て、不思議そうに呟いた。

「また第三勢力がしゃしゃりでてきたのか……?それとも、この前のような工作か?」

X国に潜伏していたY国スパイのことだ。だが、コークマン大尉はそれを否定する。

「Y国にいる我々の仲間からの確定情報です。Y国は実際に停戦を申し入れています。どうされますか」

X国関係者たちの視線が1人の男ーー首相に注目する。首相はしばらく目を瞑って微動だにしなかったが、やがて口を開いた。

「Y国とホットラインを繋いでくれ。私が話そう」

側にいた秘書が淡々とした調子で「承知しました」と礼をする。首相は音もなく用意された白電話の受話器を手に取った。

「……ああ。私だ」

今、自分は1つの歴史の終幕を目の当たりにしている。だが、あまりにも平坦としていて、実感が沸くにはアクションが足りなかった。

「貴国と会談を設けたい。ああそうだ。停戦について……」

首相はその後も電話の相手と話していたが、しばらくして受話器を置いた。

「会談は明日。Y国の首都で行う。準備を頼む」

それから首相はコークマン大尉に向かってニヤリと笑ってみせた。

「そういうわけだ。連邦軍本部に行って伝えて欲しい。我々はY国との会談をセッティングし、停戦に向けた協議を始める、とな」

「承知しました、首相」

コークマン大尉の敬礼に倣い、俺も首相に敬礼をした。首相は歯を見せ、俺たちに向かって呟いた。

「物事がこ
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