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相談役毒蛙の日常
二十七日目
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「あー、えっと…実は俺ってあの家の子じゃないんだ。
母さん…えっと、俺を育ててくれた母さんは、俺を産んだ人の妹なんだ。
直葉は母さんと父さんの本当の子。
俺の本当の両親は、俺が物心付く前に交通事故で死んだらしい」

「はーん…もしかしてさっきの質問って…」

「ああ、その通りさ。
おれが10歳の時、住居ネットに侵入した時に、育ての親が本当の両親じゃないって知ってさ…
それから、人と接するのが怖くなったんだ」

「それでネトゲに逃げたと?」

「まぁ、そんな感じ」

「『儚くも永久のカナシ』」

「ん?」

ポケットからスマホを取り出し、イヤホンを差し込む。

ネットで歌詞サイトを開き、ミュージックを起動。

「まぁ、この歌でも聞いてみなよ」











「ありがと、相談役」

「いやいや、なんて事はない。
俺はただ、自分が好きな曲を他人にも知って貰いたかっただけさ」

「そっか、相談役らしいな」

「そう言えば、リーファはお前が本当の兄じゃないって知ってるのか?」

「ああ、俺が囚われてる間に母さんから聞いたらしい」

「キリト…従姉妹なら合法だ…
手を出せるぞ?」

「出さねぇよ!」

「えー?でもさ、お前を見るリーファの目は恋する乙女だったぜ?」

「うぐ…!」

「まー、一応何があったかは知ってるよ。
お前ら二人共に互いを兄妹って知らずにALOで出会ったんだろう?」

「うん…」

「キリト」

「なんだ?」

「男の甲斐性を見せろ。黒の剣士。
お前は6000人を救ったんだろ?
少しくらい良い思いをしてもいいと思うぜ」

「そう…なのかな…?」

しかし…

「き〜り〜と〜く〜ん?」

「「!?」」

お姫様、襲来。

「トード君、キリト君借りるね」

「あ、ど、どうぞ」

「それと、君にも後でお話があるから」

OHANASIですねわかります。

その後店の奥から断続的な悲鳴が聞こえてきたが、喧騒に打ち消され、俺以外に気付いた者はいなかった。

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