魔法少女にさよならを
[1/7]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
ザッザッ
混乱状態で動きが止まっている四人の元に向かってくるストレートヘアの女性。その姿を見て、ウェンディとシャルルは驚愕していた。
「あなたは・・・ウルティアさん!?」
ジェラールやカミューニと同じ魔女の罪に所属しているウルティアの登場。彼らが手を貸してくれることは知っていたが、彼女がここにいることに二人は驚いたのには理由があった。
「お前が私の“時”を動かしたのか?」
「いいえ、“時”は封じられたままよ」
「時?」
聞きたいことがあったウェンディだが、ディマリアとウルティアの会話の意味がわからずそちらに気が向いてしまう。ウルティアは動かないトビーを見た後、彼女たちに再び歩み寄る。
「私は時の狭間の住人。つまりこの封じられた時の中にしか存在しない。あなたが時を止めたことによって、本来・・・自然な時の中では存在しない私がここにいるの」
「私だけの世界を・・・汚すというの・・・!?」
不思議な言い回しをするウルティアと自らの魔法を破られたことにより苛立っているディマリア。彼女たちのやり取りを見てようやく三人はディマリアの魔法の正体に気がついた。
「止まった時の中をあいつだけが動いていたとしたら、確かに・・一瞬で勝負がついていた」
「あれは“時”を止められている間の出来ごと」
「ウルティアさん、どういうことですか?」
まだ困惑気味のウェンディがさらなる説明を求める。ウルティアはそれに丁寧に説明した。
「あいつの魔法は時を止める魔法。けど、時が止まっている間、なせか私はこの姿で存在できるの。その私の力であなたたちも動けるようにしたのよ」
まだ理解が追い付いていないところもあるが大まかなところは伝わったらしくウェンディは小さくうなずく。そんな中シャルルがある疑問を彼女にぶつけた。
「あんま・・・大魔闘演武以来行方不明って・・・」
失われた魔法である時のアークの使い手であるウルティアは、自らの命の時を削ることにより時間を巻き戻した。それにより多くの魔導士が救われたが、彼女は老婆となり、ジェラールたちの前から姿を消した。
「時の狭間にいるのも悪くないわ」
染々とした声でそう呟いたウルティア。その時、焦ったディマリアが動き出した。
「出ていけぇー!!」
自らの“時”を邪魔する存在を蹴散らすために突進するディマリア。それを見てもウルティアに焦りはない。
「私は“概念”でしかない。だから共に戦うことはできないけど」
「ウルティアさん!!」
彼女の顔が少しずつ崩れていく。それを見てウェンディは驚愕し絶叫した。
「急いで!!私が“時”を固定してる間しかあなたたちは動けないのよ!!」
ウルティアを切
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ