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歌集「冬寂月」
二十四

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 冬の雨の

  淋しき音に

   目をさまし

 虚空にうつる

    夢ぞ果敢無き



 屋根を叩く雨音に目を覚ます…部屋の中は冷え、物寂しげな闇だけが支配する…。

 寝付けずに虚空を見ていると、あれこれと思い出す…。
 あぁ、こうしていたらどうなったのか…ああしていたら…と思い、そのどれもが虚しく…儚く霧散していった…。



 心なくば

  想しことも

   なかりける

 夜にふる雨の

    いかに侘しき



 心なんてものが無ければ、想うこと…愛することもないだろうに…。

 そうすれば…傷付くことも傷付けることもない…。

 だが…人とは心をもって傷付けあいながら生きて行くもの…。

 夜更けの雨音…今日はなぜか人恋しくさせる…。




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