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麗しのヴァンパイア
第十話

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                 第十話  客人の来訪
 今田先生と今日子先生のところに来たのは店にいた誰もがその姿を見ただけで息を飲む美女だった。
「えっ、また凄いな」
「外国の人よね」
「モデルさん?女優さん?」
「着ている服も凄くいいし」
 昔ながらの貴族の令嬢の様だった、その美女が今田先生と今日子先生のところに来て微笑んで言ってきた。
「お久し振りですわね」
「はい、こちらこそ」
「お久し振りです」
 先生達は席を立って美女に笑顔で会釈をした、そのうえで美女にさらに言った。
「それでカーミラさんの分もです」
「紅茶とティーセットを用意しておきました」
「有り難うございます、私は紅茶も好きでして」
 その美女カーミラは笑顔で応えた。
「それでは今は」
「はい、飲みながらです」
「お話をしましょう」
「それでは」
 カーミラも応えそうしてだった、その紅茶とティーセットを口にしつつ先生達に穏やかな笑顔のまま話した。
「日本に来たのはお二人に会いにですわ」
「来られたのですね」
「そうなのですね」
「そして日本がいい国でしかも」 
 ここで妖艶な笑みを浮かべて言ったカーミラだった。
「美少女が多いとか」
「それで、ですね」
「来日されて」
「はい、このままですわ」
 妖艶な笑みはそのままだった。
「美少女達を愛しそうして」
「そのうえで」
「血も」
「それは相手の方次第ですけれど」
 相手の同意、それを得てというのだ。
「楽しみたいですわね」
「では私達はその貴女と」
「時が来れば」
「そちらも楽しみにしていますわ」
 これがカーミラの返事だった。
 そうして先生達と紅茶とティーセットを楽しんでから優雅に席を立って先生達に言った。
「私の分、宜しければお二人のお支払いも」
「私達の分は払いますので」
「ご心配なく」
「そうですか、それでは」
「また」
「お会いしましょう」
 今は優雅に別れた双方だった、カーミラは貴婦人の顔に戻って店を後にし先生達はそれからも暫くお茶の時間を楽しんだ。


第十話   完


                 2017・1・1
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