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星河の覇皇
第六十六部第三章 幸せの国その七

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「あの大統領はね」
「違うわね」
「カリスマあるわね」
「オーラも違うわ」
「まさに英雄よね」
「本当にね」
 こう話すのだった。
 そしてだ、彼女達はあらためて確認した。
「それでお仕事はね」
「そのことね」
「もう準備は出来てるわ」
「私達の方はね」
 女官達がすることは全てだというのだ。
「事前の点検も何度もしたし」
「抜かりないわ」
「だからね」
「後は実際のお仕事をするだけ」
「それだけよ」
 そちらの抜かりはないというのだ。
「もうね」
「じゃあね」
「後はね」
「お仕事をちゃんとして」
「そしてね」
「あの人を見ましょう」
「あの奇麗なお顔もね」
 いささかミーハーに話していた、だが。
 それはあくまで女官達だけのことでだ、警護役の宮廷の警護を司っている近衛兵達は違っていてだ。彼等はというと。
 近衛隊の将校がだ、下士官達に確認していた。
「では要所は」
「はい、全てです」
「細部までチェックしました」
「それこそ水道管の中までです」
「何度もチェックしました」
 それも細かくというのだ。
「その結果何もありませんでした」
「そして兵達も配置しました」
「後はです」
「あの方が来られるだけです」
「我が隊の受け持ち場所は」
「わかりました」
 将校は下士官達の言葉を受けて確かな顔で頷いた。
「では」
「はい、それでは」
「これよりですね」
「アッディーン大統領をお迎えする」
「それだけですね」
「そうです、最終チェックは終わりましたし」
 それにというのだ。
「このことをです」
「近衛隊長にですね」
「お伝えしてですね」
「そして万全の警護に入る」
「そうしますね」
「そうしましょう」
 こう話していた、とかくだ。
 警護役の近衛兵達は緊張の極みの中にありチェックも兵の配置も抜かりなく行っていた、そうしてであった。
 ブータン宮内大臣であるモル=カルは外務大臣であるカハラ=シュミールとだ。宮廷の奥で話をしていた。
 カルがだ、こうシュミールに言っていた。
「こちらの準備はです」
「出来たのですね」
「近衛隊からも連絡がありました」
「それで、ですね」
「警護もです」
 そちらもというのだ。
「準備万端整っています」
「では後は」
「お迎えするだけです」
 そのアッディーン達をというのだ。
「そうします」
「それでは」
「はい、では」
「外務省もです」
 シュミールの受け持っているこちらもというのだ。
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