暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第十四話 -カラオケボックス殺人事件-
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「あーあー、どっかに私の王子様いないかなあ」
「どうしたのよ、いきなり」
「だってさー、蘭には新一君って旦那がいるし、私たちの中でいっちばんそういうのと縁がなさそうな龍斗君には紅葉ちゃんってお似合いの婚約者がいるし。決まった相手がいないのって私だけじゃない!最近新一君に逢ったのが良かったのか蘭も機嫌がいいみたいだし!」
「だから、旦那じゃないって言ってるでしょ!」
「あらややわー似合いの婚約者なんて。そない褒めんといてーな、園子ちゃん」
「園子ちゃんいい子なんだからすぐに見つかるよ。でも相手を選ぶときには慎重にね?」
「はいはい、そこナチュラルに褒めないの。私は小さい時から聞いてるから他意はなくて本気で褒めてるだけって知ってるけど他の子が聞いたら勘違いするわよ?てかそれで中学の時大変だったでしょ?龍斗君」
「ほー、その話詳しく聞かせてもらいたいもんやな?龍斗」

あくる日の平日の放課後、偶然いつもの面子に部活や用事がなかったので道草を食うことになり静かな雰囲気の喫茶店でお茶をすることになった。話もそこそこに園子ちゃんがいつもの彼氏欲しい発言が出たという所だ。……俺の中学の時の話は藪蛇だったな。紅葉が頬を膨らませながら怒りに笑ってる。俺は膨らんだ頬を指でつついて潰しながら

「単純にいろんな人に告白されてたって話だよ?今だってファンレターとか来てるの、一緒に住んでるんだし知ってるだろ?」
「……!もう、頬つつかんといてーな!!告白って…」
「まあ、龍斗君全部断ってたから女の子に興味ないのかなーって蘭と話してたんだけどね」
「だから今年の1月に紅葉ちゃんが来てホントにびっくりしたんだから」
「そ、そやったんやね。なんやごめんな。でもそういうのアカンと思うで?龍斗。ほどほどにせな」
「こっちも無神経だったしね。でも逆に聞くけど紅葉もモテたんじゃないの?中学までのこと俺らは全然知らないけど」
「あ、私も気になる!大岡家のご令嬢ってパーティに出たらその世代の男どもの視線を独占してたし!」
「私も私も!中学の時ってどうだったの?」
「ウ、ウチ?ウチはな……」

何やらガールズトークに盛り上がってしまって俺は話を挟める雰囲気でもなくなってしまったので手にした手帳で今後の予定を確認したりスマホでニュースを見たりしてこっちに話が振られるまで黙っておくことにした。……紅葉はこっちにくるまで告白されても一途にオレの事を想っていたと。……あ、蘭ちゃん園子ちゃん騒ぎすぎ!店員がこっち来てる!

「お客様、他のお客様のご迷惑になるので」
「あ、ごめんなさい!」
「すみません、気を付けます」
「も、もう。蘭ちゃんも園子ちゃんも騒ぎすぎや」
「だって、こんなにストレートに惚気られるとはねえ。そこんとこどう思いますかね?旦那様?」
「あ
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