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名探偵と料理人
第五話 -さざ波の邂逅、他色々-
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「新一、龍斗君!ほら早く早く!」

あれから2カ月経ち、今日は七夕だ。俺達三人は商店街の七夕祭りに来ている。蘭ちゃんは初めて浴衣を着せてもらったらしく大はしゃぎだ。

「ったく、そんなはしゃぐなよ。恥ずかしい」
「まあまあ。せっかくのお祭りなんだしいいじゃない」
「そうだよー!ほら新一も楽しもーよ!」
「わーった、わーった!わかったから引っぱるなって!!」
「お。蘭ちゃんこっち向いて笑ってー」
「?はーい!!」
パシャ!

せっかくだし家にあった使い捨てカメラで二人の写真を撮ってあげた。こういう小さい時の写真は大きくなったとき思い出を振り返るのにいいからね。

「いきなり写真撮るんじゃねえよ、龍斗」
「撮ろうとしたら逃げるじゃん新ちゃん」
「あったりまえだ!写真とかとるのは母さんだけで十分だっつうの!!」

そういや、ことあるごとにパシャパシャ撮ってたな由希子さん。成長記録とか何とか言ってたっけ。愛されてるねー……うちの母さんも変わんないか。

「思い出だよ思い出。絶対大人になってから感謝するからいっぱいとってやるぞー。はいパシャリと」
「あー、もう!祭り楽しむんだろ?行くぞ!!」
「そうだね、行こう龍斗君!」

どういっても俺が撮るのをやめないことを悟ったのかさっさと祭りを楽しむことにしたらしい。
三人で出店を回ったり、短冊にお願い事を書いたり、三人で写真を撮ったりと大いに祭りを楽しんだ。

一学期の終業式も間近に迫ったある日、俺と新ちゃんがサッカーをして遊んでいると蘭ちゃんが走って駆け寄ってきた。

「新一、龍斗君!古い倉庫に魔法のひもがついているのを見つけたのー!」
「魔法の紐?んなモノあるわけーねーだろ!」
「なんで魔法の紐?」
「だってさー!見た事の無い文字がいーっぱい書いてあったんだもの!」

俺達三人はそう言う蘭ちゃんに連れられてその倉庫に来た。確かに変な文字が書いてある紐が扉の取っ手に結び付けられているな。

「とにかく、ほどいて先生に見せようぜ!」

そういってほどこうとした新ちゃんに

「ダメダメ。それはこの倉庫にいる恐ろしい魔物を封じ込めた、魔封じの紐なんだから…」

そういって、遮った男性がいた。結局蘭ちゃんが怖がり、またその男性がそう言えばこの中が危ないこの古い倉庫で遊ぼうとする子供がいなくなるだろう?と続けた言葉に新ちゃんも納得したのか、そのまま校庭に戻った……あの人、何者だ?





一学期が終わり、小学生初となる夏休みに入った。毎日の一言日記、算数のドリル、読書感想文などなど定番の宿題を出来るやつをさっさと片付けて俺は父さんと母さんにくっついて色々なパーティに参加した。そこで沢山の知り合いが出来たが、おそらくはあの中に原作で登場
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