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【アンコもどき小説】やる夫は叢雲と共に過剰戦力で宇宙戦艦ヤマトの旅路を支援するようです
閑話 研究会
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けさせたから、地球に帰参してくれという。

「でも、旗艦級戦艦を出せば一撃じゃない?」
「その旗艦級戦艦が戦闘機に弱い事を貴方は乗って体験したでしょう?」

 東雲愛歌が黙ったのを見て、藤堂進は研究会の面々を見渡す。

「ここで、お嬢様の為に原点から考えることを許して戴きたいのですが?」

 会議主催者のゴップ提督が頷くのを確認して、藤堂進は中央の3Dモニターに何かを打ち込んでゆく。

「まず、我々の艦隊勢力を整備する目的は何か?
 第一にその点が問題となります」

「おい。
 そこまで戻らないとならないのか?」

 軍務局長である芹沢虎鉄提督が呆れたように言ったが、ゴップ提督が先に頷いたのでそれ以上口を開くことは無かった。
 だが、別の参加者が藤堂に噛み付いた。
 彼は国連統合軍の財務官僚だった。

「当面は放浪者艦隊と同じようなものを作ればいいだろうが。
 彼らが多用しているあの三角の船で押しつぶせばいい。
 ……と言えないのが、そもそもの問題なんだよなぁ」

 ここで、戦時体制になんとか入れた地球側の脆弱さが露呈する。
 戦時体制に移管できたフォン・ブラウン条約の内容は以下の通り。

 1)各国戦力を抽出し、国連統合軍に移管。戦争の指揮・指導を国連統合軍司令部が行う。
 2)各国の承認後国際連合を軸に政府組織を新設の地球連邦に移管。ガミラス戦終了後に議会を設置し、連邦大統領を選挙にて決める。
 3)その他もろもろの諸事はガミラス戦終了後に行う。

 まず、1)ではやくも足の引っ張り合いが発生していた。
 波動機関への更新による既存艦艇には国連統合軍という所属の下に、各国の籍があるのだ。
 つまり、各国がそれぞれの戦力を提供して統一運用を計るというのがかつての国連だったが、ガミラス戦という存亡の危機において建造や計画から国連統合軍が行う事ができるようになった。
 それで軋轢が起きない訳がない。
 自分たちの金で造った船が別の所の防衛に行って、被害を受けて許せるほど人は寛大ではないのだ。
 そんな状況下での火星自治政府内部での政変。
 各国はそれを来るべき地球連邦移管における生贄と正しく認識していた。

「漂流者艦隊と同じものを使えないのか?
 漂流者艦隊はプローグ・コモナリティにはあのデカブツを売っているのだろう?
 我々も交渉して持ちかけたらいいじゃないか?」

 国連からやってきた経済官僚がまた口を挟む。
 それに返事をしたのは新見薫だった。

「あの船の乗員、三角の船ですから多分スター・デストロイヤー級の事を指していると思いますが、あれ一隻の乗員は七千名を超えるそうです。
 漂流者艦隊の方でもその人員をまかないきれず、クローンとドロイドで運用している状態
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