暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第3章 『ネコにもなれば』
第40話 『知名度』
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 ヴィヴィオが隊舎に預けられてから査察が始まる前のとある朝。朝の訓練が終わりいつものように食事に向かう途中、


「エリオ、キャロ。どう言うことなのでしょう?」


 むむむ。と口をへの字にしているスバルとそれをなだめながらも視線をきつくしているティアナがそこにいた。
 不可解なことはひとつ。いつもなら新人たち4人はほぼ一緒に訓練所に向かうのだが、今日に限ってはエリオもキャロも先に行っているとのことだった。そこでコタロウは、


「エリオ、キャロ?」


 と、呼び捨てにしていた。
 さすがに隊長たちも驚いたが、リインに聞いてみようとその場ではなにも言わなかった。


「えーとですね、それは後でリイン曹長に許可を得てからでもいいですか?」






△▽△▽△▽△▽△▽






『……はい?』
「ですから、コタロウさんの寝てる横でお願いするとそうなるのです」


 一瞬、言っていることがよくわからなかったが、リインが言うにはコタロウが寝てるときに耳元、いや彼の聞こえる声量でお願いをすると次の日言われた通りのことが起こるらしい。
 現に、リインが静養のために早めに寝たコタロウの横で言ったことは、


「いつになったらリイン曹長と呼んでくれるですか? 早くそう呼んで欲しいです」


 である。


「じゃあ、なにか? ネコと一緒に寝ないといつまでも言葉が固いままってことか?」
「みたいですぅ。あ、でも一緒に寝るというよりは寝てるときを狙って『名前を呼んで』もらうように言えばいいのです」


 ヴィータやシグナム、そしてシャマルは愛称というものが無いので気にはならなかったが――実際はリインが愛称で呼ばれたためになにか感じたことの無い複雑な思いではあった。


『……一緒に寝る』


 なのは、フェイト、はやては同時に一緒に寝ることを想像してしまい顔を赤らめた。特にその妄想はフェイトとはやてがなのはより深くはまり、取り払うのに時間を要した。


『……ぁぅ』


 一方新人たちの間では、


「どうも寝てる間に言うと」
「その通りになるみたいです」


 食堂では別の席でヴァイスと話をしているコタロウを遠目でみていた。


「なので昨日……」






『私と一緒に寝たいのですか、モンディアル三等陸士、ル・ルシエ三等陸士?』
『だめでしょうか?』
『構いません、そしたら就寝時に私の部屋に来てください』






「というわけでして……」
「え、じゃあコタロウさんに名前を呼んでもらうためには一緒に寝なきゃいけないってこと?」
「昼寝とかする人じゃないわね……あ
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