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ラピス、母よりも強く愛して
21ゲキ・ガンガー
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結までに撤収! 集合地点に集結する」
「「「「「「「「「「了解っ」」」」」」」」」」

 木連先遣艦隊
 二度目の重力ターン、大気圏を使用しない減速で、地球艦隊に再度突入しようとする決死隊。
 地球人艦隊では色々と問題が起こったらしく、最大火砲は火を吹かず、重力子砲を受けることもなく、迎撃用衛星も即座に鉄神魔神に破壊され、弾薬も補充されず、旗艦すら破壊されて通信も途絶、首脳部が死んだか消えたので、ようやく組織だった反攻が始まった。
「重力子砲、放て」
 優人部隊艦でも、最大減速を行いながら地球艦隊にとどめを刺すために主砲を開いた。
 先程会敵して第一宇宙速度を超える相対速度で交戦し、照準すら合わせられない速度差ではなく、直接照準で殴り合う。
 アキトが乗る船なので、破壊されるなど有り得ず、物理法則を超えたような防御が行われ、アキトの電神と同じく無傷だった。
 もちろん水や食料が絶えることもなく補充され、アキトや三郎太が食べ物を盗んできても処罰などされず、上官とか草壁がアキトを殴って精神を注入すると、そちらが死刑にされて植木鉢に植えられて永遠の地獄を彷徨わされる。
 白鳥明人君の私物「生き神様で妹ラピスさんの処女の毛が入ったお守り」は身につけているが「婚約者の雪菜さんと同級生の、生えたばっかりの陰毛が縫い込まれた千人針」は艦に残されているので、その分の幸運はラピスが保証した。

 秋山機、三郎太機
 ほぼ残骸同然で放り出され「アキトが悲しむので死なせない」理由だけで生きている両機。
 両手も頭も失って、どこかのガンバスターさんの残骸ぐらいになって漂っている秋山機。
「おい、秋山っ、生きてるか? 母艦が戻ってきた。死んでても機体だけは帰投させるぞ」
「おお、明人か? やったぞ、中型5隻撃沈の大戦果だ、もう死んでも良い」
 残骸に明人の電神が近寄って接触通信をする。地上と同じで放射線の嵐で、通常の無線通信など不可能。歪曲断層通信か、有線、接触でしか会話できない。
「ははっ、まだ死なせてやらんぞ、再装填して出撃だ」
「無茶を言う奴だ、この機体、何も残っておらんぞ」
「生きて帰るぞっ、秋山っ」
 負傷して意識も失いそうな秋山機を背負い、電神が跳躍する。

 最初の攻撃で撃破され、第一宇宙速度のまま宇宙の藻屑になりそうな三郎太機。
 現在地も不明なので、もう誰にも救えないが、ラピスなら物理法則を捻じ曲げられるので、三郎太をイメージした明人が跳躍してきた。
「三郎太っ、死んだかっ? それでも炎神だけは連れて帰るぞっ」
 戦友の骨だけでも拾って帰るよう、元一郎に言い渡されていたので、操縦室を開けて三郎太の遺体だけでも持ち帰ろうとするが、これも「アキトが悲しむので死なせない」理由だけで生きていた三郎太。
「あ、明人さんじ
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