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オズのトト
第二幕その十
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「すぐにオジョのところに行くわ」
「ではお願いします、ただ」
「ただ?」
「今すぐはです」
 それはといいますと。
「無理です」
「旅の用意はすぐに出来るけれど」
「いえ、今宵はパーティーの予定が入っています」
「あっ、そうだったわね」 
 ドロシーも言われて思い出しました。
「確かに」
「ですからまずはです」
「パーティーに出てなのね」
「はい」
 そうしてというのです。
「それからです」
「夜は出発出来ないし」
 ドロシーは夜歩くことはしません、このことはオズの国の冒険では基本と言っていいことです。
「だから」
「はい、ですから」
「翌朝になのね」
「出発して頂きたいのですが」
「わかったわ」
 ドロシーも納得してです、ジュリアに答えました。
「それじゃあね」
「はい、今日はです」
「パーティーね」
「都の市民達と共に」
「そうだったわね、オズマが主催してね」
 まさにそのうえで、です。
「そうしての大がかりなパーティーで」
「ドロシーさんも王女としてです」
「出席する予定だったし」
「では」
「ええ、明日の朝に御飯を食べてね」
 そうしてからと言うのでした。
「出発するわ」
「ご一緒の方々はムシノスケ先生とカエルマンさんですね」
「トトとね」
 ドロシーなトトのことは絶対に忘れません、そして恵梨香達五人を観てそのうえでまた言いました。
「この子達もね」
「はい、では」
「ムシノスケ先生とカエルマンさんには」
「これからお話します」
「じゃあそちらもお願いするわね」
「はい」
 ジュリアはドロシーのお願いにこくりと頷いて答えました。
「すぐに」
「じゃあ皆で出発するわね」
「それでは」
「ええ、ただね」
「ただとは」
「オジョはすぐに来て欲しいって言ってるのよね」
「左様です」
 その通りだとです、ジュリアはドロシーに答えました。
「そうお願いしてきています」
「じゃあ普段みたいに歩いて行くよりもね」
「別の手段で行かれますか」
「そうするわ、オークか飛行船か」
 お空の移動手段を考えるドロシーでした。
「どちらがいいかしら」
「飛行船にされては」
「皆で行くからなのね」
「あの船は魔法使いさんだけでなくムシノスケ教授も動かせますので」
 だからだというのです。
「丁度いいかと」
「そうね、じゃあね」
「はい、すぐにですね」
「お空からね」
 歩いて行くのではなく、というのです。
「行ってね」
「そしてですね」
「すぐにオジョのところに行くわ」
 ドロシーはジュリアとお話を進めて決めていきます。
「そうしていくわね」
「それでは」
「ええ、ただ鳥さん達がなのね」
「とにかく異常な数だとか」
「山に来て
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