0278話『居酒屋鳳翔でラーメンを……』
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浮かない顔をしているじゃないか。さては私の建造に失敗した口かな?」
「つぅ……痛いところを突いてくるじゃないか武蔵」
「はっはっは! まぁいいじゃないか。そういう時もあるさ。それにすでに私はもういるのだからそんなに焦る事もないじゃないか」
「そうですよ提督。今回はもう諦めて冬の作戦に備えましょう?」
大和もそう言ってきたので、
「そのつもりだよ。もう久しぶりに大型建造の闇を味わったからな……今回はもう備蓄に専念する事にした」
「いい心がけだな提督よ。まぁこれで安心したよ。提督代行をしている身としては資源の激変を何度も見せられる様は結構キタからな」
「それは、悪かったな……」
もう苦笑いも出来ない。
そんな私の背中を清霜は撫でてくれながらも、
「司令官! もう大型建造の事は忘れて清霜たちと一緒にラーメンでも食べましょう? とっても鳳翔さんの作るラーメンは美味しいんだから!」
「そうだな」
それで私はメニューを取って何を食べようかと考え始めるんだけど、
「ときに提督よ。提督はラーメンの味は何が好みなんだ? あまりこの世界に来てから提督がラーメンを食す光景は見たことがなかったからな。少し興味が湧いた」
「大和も少しだけ興味があります。提督はもちろん醤油味ですよね?」
「いやいや大和、ここは断然味噌味だろう?」
「塩味やとんこつ風味もなかなか隅に置けないと思うのだが……」
「清霜はー、醤油とんこつ味がいいなー!」
それぞれの好きな味を四人が言った瞬間にブリザードが吹いたのではと思うくらいの視線と視線が交差していた。
清霜は純粋に楽しそうなんだけど長門と武蔵がメンチの切り合いをしていて大和は柔らかい笑みの中に鋭いものをちらつかせていた。
味の好みでそこまで揉めるものなのか……?
私はどう答えていいものかと戦々恐々としながらも、
「私は……どちらかといえば醤油かとんこつ側かな……。どうも味噌味は口に合わなくて。あ、塩も当然好きだけどな」
「そうなのか……」
大和と長門はうんうんと頷いていて一人武蔵だけが落ち込んだ顔をしていた。
そこまでなのか!?
そんな感じで鳳翔さんが来るまで和やか(?)だったところに鳳翔さんがメモ帳を持ちながらやってきた。
「お決まりになりましたか提督?」
「そうですね。それじゃ醤油のチャーシューで少しピリ辛風味をお願いしてもいいですか?」
「わかりました。それでは少しお待ちください」
そう言って鳳翔さんは厨房へと消えて行った。
「なるほど……提督は少し辛めの味が好みなのか? しかし、どうして普通に辛い方を頼まないのだ?」
「あはは……前に一度この世界に来る前に汁が赤い奴を頼んだ事があるんだけど見ただけですでに汗が止まらなかったんだよな。そ
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