暁 〜小説投稿サイト〜
普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
217 アンブリッジ先生≠フ初講義
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

SIDE ロナルド・ランスロー・ウィーズリー

嫌な時間≠ニ云うのは、えてしてあっという間に訪れるの様で──今年度、初めての闇の魔術に対する防衛術≠フ授業が目前に差し迫っていた。

「………」「………」「………」「………」

今日最後の授業だと云うのに、俺、アニー、ハーマイオニー、ネビルの口は重い。この雰囲気で二年の時──三年前を思い出したのは俺だけではないはず。

奇しくもロックハートの受け持っていた学科である闇の魔術に対する防衛術≠フ教室へと向かっている道程で、俺達はおそらくだが同じ事を考えていた。

……ロックハートの二の舞にならなければそれでいいや>氛氓ニ。

教師でない以上ファーストネームで呼ばれる事を許された──リーマスや、≪死喰い人(デス・イーター)≫だったが──マッド‐アイ以上は望まない。……アニー、ハーマイオニー、ネビルの心情を詳しくは()いていないが、俺と同じ様な足取りなのできっと同じ心情なのだろう。

足を止める一同。

いつの間にやら闇の魔術に対する防衛術≠フ教室の前に辿り着いていたらしく、教室に入るとアンブリッジ先生≠ェ既に教壇に座っているのが否が応でも目に入った。頭のてっぺんで黒いリボンを結んでいるその様は、(さなが)ら自分の頭に好物(ハエ)が乗っているのに、それに気付いてない滑稽なガマガエルである。

……そう思えばいくらか溜飲も下がり、全員が席に座った頃…。

「こんにちわ!」

無駄に威勢の良い挨拶である。しかしその挨拶に返したのは、俺の記憶が正しいのなら──親族が魔法省に勤めている何人かだけだったのだが、アンブリッジはどうやらそれがお気に召さなかったらしく、全員に挨拶を改めさせるとハンドバッグからかなり短い杖を取り出した。

([基本に返れ]──ねぇ…)

アンブリッジは取り出した杖で大仰に黒板を叩くと、黒板に[闇の魔術に対する防衛術][基本に返れ]と浮かび上がった。俺はその一連の出来事を白けた気分で見ているだけだったが、そんな俺を知らぬ存ぜぬ≠ニばかりに、アンブリッジ先生≠ヘ講義を始めた。

「さて、皆さんのこれまでのこの──闇の魔術に対する防衛術≠ニ云う学科の授業内容は、かなりのバラつき≠ェありましたね。それもそのはず、教師がしょっちゅう変わっていて──更に、その先生方のほとんどが魔法省が推奨している指導要領に従ってこなかったせいで、魔法省が期待しているふくろう≠フ年齢としてのレベルを大きく下回っています」

(……確かにバラつき≠ヘなぁ…)

ロックハートとかロックハートとかロックハートとかが教鞭を執っていたことがあるので、そこらは一応納得出来る話だ。……寧ろ魔法省が推奨し
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ