暁 〜小説投稿サイト〜
DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
彼氏を操るのは彼女の役目…失敗は許されない!
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つまらん…
まったくもってつまらん…
旦那ゾッコンラブな妻と、その妻が居ないのを好機と浮気しまくった時の愛人が遭遇した時、起こりうる事はアレしか無いだろうに…

なのに結果はどうだ!?
「リュカの妻です!」
と言うお母さんの先制攻撃に、
「あ、どうも始めまして…ミカエルと申します。リュカさんからお話は聞いてましたが、本当にお美しいのですね(ニッコリ)」
って受け流すシスター・ミカエル。

え、どういう事!?
お父さん、浮気相手にお母さんの自慢をしてんの?
馬鹿なの?アホなの?どこかおかしいの?

何で修羅場にならないのよ!?
ここは修羅場ってパパ困っちゃ〜う!ってパターンでしょう?
なのに何で教会でマッタリお茶をゴチになってるの?

私の目の前では、お母さんを筆頭にシスター・ミカエルとハツキさんとが、楽しそうに1人の男の話をしている。
誰の話かって!?
この3人とヤった(パパ)の事だよ!

「ウルフもハツキも随分と立派になって…リュカさんに色々教わったみたいね。素晴らしい事ですわ!」
「そうなんだシスター!俺、リュカさんの弟子として頑張ってんだよ!」
憧れてた女性に褒められて、瞳を輝かせながら同調する私の彼氏。

まずい…まずいですわ!
このままだとウルフの心が離れてしまう!
“昔憧れてた女”効果がこれほどまでとは!?

もう修羅場などどうでもいい…
ウルフの心を繋ぎ止めなければ!
ダーリンに捨てられるわけにはいかないのよ!

私はデレデレとシスター・ミカエルに見とれるウルフに近付き、腕にまとわりついてみせる。
だがウルフの視線はシスター・ミカエルにロックオン…
まとわりつく私の頭を軽く撫でただけでした。





その後も終始和やかな雰囲気で終わった教会でのお茶会…
お父さんに子供が出来たのかを確認するのが目的だった(結局居なかった)のに、私の危機感を煽るだけで終わった愛人見学会…

私は今後、どうすれば良いのだろうか?
ウルフを逃したら、ショタコンの私には永遠に彼氏など出来るわけもなく…
私としてもウルフ以外の男とは絶対に嫌…と、言う気持ちになっているのも事実だし…
折角美少女に生まれ変わったのに、独り身で終わらせたくない!

問題なのはウルフが良い男という事だ…
不細工であれば、そうそう余所見もしないだろう。
折角手に入れた美少女を手放すわけにもいかないだろうから!

だがウルフは格好いい!
顔もそうだが、師事している男の影響で内面の格好良さも無視出来ない!
厄介だ…気を抜くわけにいかない。

私がちょっとした癇癪から、
『ウルフ大嫌い!』
とか言って心を離れさせてみれば…
これ幸いと他の女共が群がってくるやもしれない…


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