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才媛の周り
第二章
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「それなら」
「それならよね」
「それじゃあ」
「ここは」
「佐藤さんに気付かれないうちにね」
 本人にはというのだ。
「調べてそうして悪い芽があれば」
「摘む」
「そうするのね」
「そして砂糖さんに危害が及ばない様にする」
「そうしていくのね」
「そうしていこう」
 男子の生徒会長に反対する者はいなかった、それで由衣本人以外の生徒会の面々で由衣の周りを見て回った。
 そうするとだ、由衣は実に無防備で彼女をそうした目で見る面々は確かにいた、しかし校内では幸いにだった。
 大人しい校風のお陰でおかしなことをする者はいなかった、それは教師や職員達もであった。だが学校の外では。
 一人明らかな者がいた、毎日彼女が登下校の時に密かに尾行している下品な顔をした七十近い背中の曲がった男であった。その男はというと。
「ええと、清原米輔か」
「前科六犯、痴漢の常習犯か」
「中学卒業から空き巣を生業としていたって」
「冗談抜きにとんでもない奴じゃない」
「こんな奴が佐藤さんを見てるって」
「これは」
「すぐに警察に通報しよう」
 男子の生徒会長がここで言った。
「そうしよう」
「それがいいな」
「相手は前科六犯だし」
「何か覚醒剤やってる感じだし」 
 明らかに挙動不審でハイテンションだった。
「それじゃあ」
「すぐに通報してな」
「刑務所に送ってやる」
「証拠写真も送ってやる」
 こう言ってだ、清原米輔が由衣を見ている場面を携帯で撮ってだった。 
 その画像と一緒に警察に通報した、するとこの男は無事にストーカー容疑及び麻薬取締法違反で死ぬまで刑務所に入ることになった。
 由衣の難はこれで去った、しかし生徒会の面々は無防備さはそのままの彼女を見ていてまだ心配していた。
「大丈夫かな、佐藤さん」
「本当に無防備だから」
「どうにかならない?」
「このことは」
「どうしたものか」
「この状況は」
「こうなったら」
 ここで男子の生徒会長が知恵を出した。
「もうね」
「もう?」
「もうっていうと?」
「ご両親にお話して」
 由衣のというのだ。
「そうして佐藤さんを注意してもらおう、そして僕達からもね」
「佐藤さんに言って」
「つまり周りで言ってそうして」
「無防備をなおしてもらう」
「そうしてもらうんだ」
「そうしよう、何かあったら駄目だ」
 そうなってからは遅いというのだ。
「だからね」
「それじゃあね」
「これからは」
「そうしていきましょう」
 こうして由衣の両親に密かに話して自分達も何処となく彼女に言う様にした、すると由衣は人にあまり触れたり近寄ったりしなくなり仕草もガードが出た、こうして彼女をそうした目で見る者はいなくなったが。
 男子の生徒会長はその
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