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チェロとお味噌汁と剣のための三重奏曲
9. あなたに気持ちを届けたくて
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 僕を優しく……でも力強い言葉で元気をくれたロドニーさんは、最後に『いい報告を期待している』と言い残して、練習室を出て行った。

 僕は今、一人で静かに鳳翔さんを待ち続けている。チューニングは済ませた。譜面の準備も済んでいる……といっても、最近ずっと練習していた曲だから、すでに暗譜しているけれど……それでも、譜面には色々と書き込みや注意書きをしてある。出しておいて、損はない。

「……」

 窓からは、眩しいぐらいの西日が差し込んでいる。この部屋の窓は南向きだけど、窓の面積がとても広い。だから夕方になれば西日もよく差し込む。いつもはカーテンを閉じているんだけど……

『カーテン、汚いですね……』

 と赤城さんがそのカーテンを剥ぎとってしまったため、今は西日が盛大に差し込んだ状態だ。とはいえ言うほど眩しいわけではないし、オレンジ色がキレイだから、まぁいいか。

 しずかに目を閉じて、神経を研ぎすませる。緊張のため胸がバクバクと激しい鼓動を繰り返しているけれど、大丈夫。ロドニーさんの言葉のおかげで、今の僕の頭は驚くほどクリアだ。

 しばらく一人で椅子に座って待ち続けていると、とんとんという、優しいノックの音が鳴った。

「どうぞ」

 ノックの主を、室内に招き入れる。静かにドアが開き……

「あの……いただいた招待状にはここが会場だと伺ったのですが……」

 開いたドアの向こう側から、いつもの和服の鳳翔さんが、恐る恐る、足を踏み入れた。

「どうぞ。お待ちしてました!」

 立ち上がり、鳳翔さんに歩み寄って、彼女を室内に誘う。

「ぁあ! 智久さん!」
「来てくれたんですね鳳翔さんっ」

 僕の顔を見た途端、鳳翔さんの顔がふわりと柔らかい笑顔を浮かべた。ここは鳳翔さんにとっては馴染みのない場所なわけだし、僕の顔を見て、安心してくれたのかも。

「ええ。知り合いの子ふたりから、こんな招待状をいただきまして」

 鳳翔さんが、懐から一枚のポストカードを取り出して、それを僕に見せてくれた。渡されたポストカードに目を通す。
<i7230|34044>
「……う」
「なんだか今日、智久さんが出演する音楽発表会があると聞いて、わくわくして……来ちゃったんですけれど……」

 ……もうね。ひと目でわかる。作ったのは大淀パソコンスクールの誰かなんだろうけれど、プロデューサーというかディレクターの趣味嗜好が全面に押し出たこの招待状……なんで発表会の招待状なのに、お日様のマークが入ってるの? どうしてラストは『これで貴公も太陽の戦士ッ!!』て、鳳翔さんを勧誘してるの?

 でも。

――がんばれ普賢院智久ッ!!!
  貴公に、炎の導きのあらんことを!!!

 そのポストカードから、ソラ
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