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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第四十七話 引っ越しはローエングラム
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、マーロヴィア収容所では確りと配られたようです」
「ふむ人それぞれと言うことか」
「まったくですな」
「こちら側が噂の為を蒔いたところ、帰還兵達が思い出してくれまして、
口々に救恤品の話を行い、続けてくれました其れを全て記憶してあります」

マーロヴィアって言えばこの頃はビュコック爺さん任地か、爺さん睨み効かせたのかもね。
「確かに此で、前提条件が整い始めていますね、あとは諜報員の所在ですね」
「其れについて既に95人を確認し監視を続けています、しかしその他に居る可能性も否定出来ません」
「そうよの、ダブルスパイなんぞは、必ず居るモノじゃ」
「努々油断無きようにせよ」
「御意」

「しかし女医と看護婦を使い健康診断に自発的に行かせるとは儂等男では考えつかんの」
「噂を流すのも看護婦と来れば、話しに来たくて集まりますの」
「しかも傑作はそちの息子マンセルよの、看護婦の愛人が200人もいるそうじゃの」
「ホホホ、まあたまには良かろうと思いましてな」

演技とは言え気の毒なマンセル、此じゃロイエンタールかシェーンコップかポプランに並ぶスケコマシの渾名が付けられるな。

「社会秩序維持局も予想道理動いたの」
「御意陛下の勅命を搦め手から曲解し動くとは一筋縄ではいきません」
「まあ此は副次的なモノですからね、警告程度の処置には成るでしょう」
「取りあえずは内務尚書には釘を刺しておこう」

「ローエングラム領への移住もほぼ済みました」
「移住者の生活環境や仕事の準備はどうでしょうか?」
「既に居住区は完成しており、それぞれの職に合わせた作業所も稼働しております」
「よかったです、これで皆安心して暮らせるでしょう」

「移住した帰還兵は予定ではローエングラム領の防衛隊として再編成させ、
ある程度経った後で正規艦隊へ異動希望者が居れば移動させます」

「あとは、放送ですね」
「御意、救恤品から諜報員などの動きを鏤めて、放送を行います、
此により叛徒共の主張の浅はかさと信義を無視する悪辣さ、陛下と殿下の御優しさ、
などを主張する事ができます」

「そうですね、叛徒共がどう出るかですね」

6月20日銀河帝国国営放送で驚くべき放送が流された。
今回の皇帝陛下の俘虜に対する御心と救恤品下賜、
その輸送を頼んだ叛徒共が品物を窃盗したこと、

また帰還した臣民の中に諜報員を混ぜていたこと、
そしてその諜報員が各種事件を起こしたこと、
そして帰国した臣民を守ったことなどが放送された。

帝国臣民は大いに驚き内容を噂し合った。
しかし証拠を重ねて放送が成されると、
同盟が聞くような理想の国であると言う幻想が曇っていったのである。


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