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とある3年4組の卑怯者
70 旧友
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 男子サッカー、3組対4組の試合の後半戦が始まった。
(鹿沼君は前半戦は試合に出なかったから、コート全体を見渡して指示を出していたけど、後半戦は試合に出るぞ、どうするんだろう・・・?)
 藤木は鹿沼の行動が気になった。

 4組
 FW(フォワード)
 杉山、ケン太、内藤
 MF(ミッドフィルダー)
 とくぞう、長山、ナベちゃん、ひらば
 DF(ディフェンダー)
 ブー太郎、若林、山田
 GK(ゴールキーパー)
 小杉

 3組
 FW(フォワード)
 鹿沼、杉宮(すぎみや)茎本(くきもと)
 MF(ミッドフィルダー)
 川又(かわまた)蒲谷(かまたに)岩崎(いわさき)
 DF(ディフェンダー)
 吉水(よしみず)木崎(きざき)山辺(やまべ)茂林(しげばやし)
 GK(ゴールキーパー)
 大塚(おおつか)

 4組がキックオフとなった。ケン太がボールを蹴った。その時、コートの外から声が聞こえた。
「ミッドフィルダーもディフェンダーもケン太を徹底的にマークしろ!!」
 呼び掛けているのは前半戦に試合に出ていた草野だった。
(凄い!3組は出場していない人も皆試合に参加している状態になっている!!)
 藤木はそう考えていた。鹿沼は後半戦の司令係を草野に任せていたのだ。マークされたケン太は杉山にパスするが、吉水にインターセプトされ、草野がミッドフィルダーに前方に出るよう指示して、吉水は蒲谷に、そして蒲谷は川又に、そして茎本にパスした。茎本が若林とブー太郎にマークされる。草野が呼び掛けた。
「クキ、後ろの鹿沼に渡せ!」
 茎本は鹿沼にパスした。そして鹿沼がロングシュートを放つ。ところが、キーパーの小杉はしゃがみこんでいた。
「あー、腹減った・・・」
「小杉、何やってんだ!立て!ボール来たぞ!!」
 ベンチの大野が小杉に怒鳴った。しかし、小杉にはボールを止める気力はなく、ゴールを許してしまった。杉山がタイムを取って小杉の元に行った。
「小杉、何やってんだよ!」
「ワリィ、俺腹減って動けなくなっちまってよ・・・」
「しょうがねえなあ、おい、大野、キーパーをはまじか藤木に交代させてくれ!」
「よし、藤木、お前行って来い!」
「え、僕!?」
 藤木は驚いた。
「あー、俺、前半出てたし、お前行ってこいよ!」
 はまじも藤木の背中を押した。
「うん、行ってくるよ!」

 4組 交代
 小杉→藤木
 
 藤木は小杉の代役となった。1組の前半戦でも出場予定でもあったため、そうなると自分は全てのクラスとの対戦で試合に出たことになる。
「よし!」
 藤木はキーパー用のグラブをはめた。そして試合は再開された。自分の陣地にボールがない時は暇に見えるかもしれない。しかし
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