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歌集「冬寂月」

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 眺むれば

  残る枯れ葉の

   愛おしき

 落つるな涙

    想い抱きて



 小春日和なれど、風が吹けば冷々とし…雪がなくとも冬なのだと沁々思う…。

 見れば木々に枯れ葉が残り、風に耐えている…それが何とも愛しく思えてしまう…。

 私も涙を落とさないでいたい…あの枯れ葉のようであろうと…。


 この想いを無駄に流してしまわぬように…。



 ふりされば

  染めにし衣も

    褪せにける

 憂きにたへなむ

     わが心かな



 時が経てば経つほど、染めた衣は色褪せてゆくもの…。

 秋の紅葉が褪せて冬が来るように…人の身さえも同じこと…。

 歳をとり…やがては死んでゆくだけなのだ…。

 それなのに…なぜ人を愛しいと思い…共に在りたいと願うのか…。


 私の心は…憂いて仕方無い…。




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