暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1899話
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 順平のヘルメスが攻撃を外したブラックレイヴンを影槍で貫くと、そのまま他の面子に視線を向ける。
 順平は本来ならまだこの階層にくるような強さを持っている訳ではない以上、こうして力を貸したが……ゆかりと荒垣は、話が別だ。
 何だかいきなり活躍の場を奪われた順平が不満そうにこっちを見ているような気もするが、取りあえずそれは置いておくとして。
 ゆかりは、嘆くティアラの放ったアギの一撃を素早く回避し、召喚器を自分の頭部に向ける。

「イオ、ガル!」

 そうして召喚されたイオは、ゆかりの指示通りに嘆くティアラに向かって風の刃を放つ。
 当然嘆くティアラも、自分に向かってくる攻撃をそのままにしておく筈もなく、マハラギを使って広範囲に炎を生み出す。
 その炎がガルで生み出された風の刃と一瞬拮抗し……だが、風の刃は押し負けるかのように消えていった。
 それで嘆くティアラが勝ったかのように思ったが……その炎の隙間を縫うように、矢が1本、2本と嘆くティアラの身体に突き刺さる。
 ペルソナ使いの長所として、ペルソナを召喚する……つまり、ペルソナ以外にも自分という攻撃手段があるのだ。
 勿論ペルソナと違って特殊な能力を使ったり出来る訳ではないのだが、それでも今のように弓で攻撃するのは十分なだけの強さを持つ。
 そしてシャドウは別にペルソナの攻撃でなくても、倒せる。
 結果として、嘆くティアラはゆかりの射った矢によって、あっさりと消えていくのだった。
 そして、最後……ゆかりの戦いが終わったのを確認してからそちらに視線を向けると、そこではカストールとブラックレイヴンが戦っていた。
 いや、この場合は戦っていたという表現より、追いかけっこをしていたという表現の方が正しいのか?
 一瞬にしてカストールの強さを理解したのだろうブラックレイヴンは、何とかカストールから距離を取ろうとするものの、カストールは馬に乗った騎士といった様相だ。……半分だが。
 ともあれ、その機動力は高く、ブラックレイヴンであっても完全に逃げる事は出来ない。
 いや、ブラックレイヴンは何とかこの場所から離れようとはしているのだが、荒垣はカストールを操ってブラックレイヴンがこの場から逃げ出そうとするのを先回りして止めているのだ。
 そうしてペルソナを上手く使っている光景を見る限り、とてもではないがペルソナを暴走させた事があるようには思えない。
 もっとも、カストールを操っている荒垣の方を見ると、その表情は厳しいものを浮かべているのだが。
 実際昨日一度カストールを暴走させているだけに、今は必死に暴走させないようにしているのだろう。
 昨日は俺だけだったが、この場には俺以外にもゆかりと順平がいる。
 そうである以上、ここで暴走させるような事になってしまえば、他の者に被害が
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ