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勇者って...何?
第107話 決闘って...何?

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「では、開始っ!!」
なんでこうなってしまったのか...絶対に負けるじゃん...
「隙ありっ!」
「おっととっとっと...危なかった...
剣の国の王女様には敵いませんわ...やっぱり」
「あれほどの功績を残した陛下が何を仰りますか
第一、この場で喋れる余裕が陛下にはあるではありませんか」
余裕ねえ...負けると思ってるから話してるんですけど
それに功績っていっても
あの王様と交渉して
竜に重力魔法をかけて
ブロンズには科学の力で気化させてから固体化させただけなんですけど
俺、魔法は軍の下っ端ぐらいには届くでしょうけど
剣は素人に毛が生えたり生えなかったりするレベルですよ?
「私の技を見事にかわされますね」
「受ける気になれません...」
「自分の剣技で戦いたかったですが...致し方ありません...
シーレア流剣術 2式旋風」
え...ヤバいって...なんで剣で風を起こせるんですか...え...?
「そういえば...属性魔法は使ってはいけないって言ってましたよね」
「そうですね」
「じゃあ...シトリンサポート宜しく
攻撃を加えてもいいけど...アシスト程度でお願い」
「陛下の裏の技ですか...」
いえ、精霊魔法です
って...シトリンさん!?なんで訓練場に雷が落ちてますのん?
「シトリンさん、ストップ、もう良いわ
俺の負けだし」
「陛下なぜですか…?」
「この雷ね...実際は魔法なんだよね...
剣での戦いに魔法はおかしいでしょ?
それならなんで私が使わなかったか
避けるので精一杯だったから
最初にいったのに...王女様には敵いませんって...」
「しょ..勝者、シーレア剣技王国第5王女殿下」
やるとはいっても勝てるはずがなかったから自分で負けるための選択を選んだ
他にもあっただろうけど......
思い付かなかったしな
「陛下、陛下は私の体調不良に気づいていらっしゃったかと思います」
いえ、知りません
「そのような私ではございますが
お願いがあります...
それは...私を騎士として...いえ、人として受け入れていただきたいということです」
どういうこと?
「つまるところ...?」
「結婚させて頂きたく思います」
へえ、結婚ねえ、そうですか、そうですか
「エエエエエエエ」
「あ、兼司さん、ちょっと報告が」
「何ですか?」
「顔が怖いですが...
こちらの世界とあちらの世界では時間軸が3年違うみたいです」
え...
「ちなみに、こちらの世界の方が3年早く...」
ってことは俺、今...18歳?
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