暁 〜小説投稿サイト〜
追試
第三章

[8]前話
「そうして何とかね」
「赤点脱出ね」
「そうするのね」
「追試も補習も逃れる」
「そうしていくのね」
「そうするわ、どれも嫌だし」
 赤点、追試、補習。どれもだ。
「頑張らないとね」
「幾ら苦手でもね」
「頑張ればよね」
「何とかなる」
「そういうことね」
「やっぱり人間努力しないとね」
 そうしなければというのだ。
「どうにもならないでしょ」
「それはその通りだしね」
「それで江梨子ちゃんもっていうのね」
「そうね、若しもよ」
 ここでこう言った江梨子だった。
「苦手でも勉強しなかったら」
「追試と補習が続く」
「そうなるわね」
「勉強しないとどうしようもないからね」
「得点悪くても」
「そう、だからね」 
 それでとだ、江梨子はまた言った。
「私もなの」
「頑張ってそうして」
「数学お勉強して」
「それで成績もあげて」
「何とか赤点回避したのね」
「そうよ、必死にやって何とか赤点回避ってどうもだけれど」 
 何か努力が報われていないとも思ったのだ。
「けれどね」
「それでもよね」
「やっぱりね」
「頑張らないとね」
「それで必死にしないとね」
「赤点のままだから」
「どっちにしてもするしかなかったし」
 数学の勉強、それをだ。
「したからね」
「赤点も回避した」
「そういうことね」
「少なくとも赤点は回避した」
「それはよしってことね」
「ええ、そのことはよかったわ」
 本当にと言った江梨子だった、そしてだった。
 江梨子はこの時からも数学を必死に勉強してそうして赤点を回避していった、何とか赤点を回避していく位だったがそれでもだった。彼女は数学の勉強を必死にしていった。難を逃れる為に。


追試   完


                  2017・11・25
[8]前話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ