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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
邯鄲之夢 3
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要塞としての体をなしており、落とすのは容易ではありませんぞ。例の妖術使いの仕業でしょうが、あのようなものを数日で造るとは、あなどれません」
「それならばご安心を」

 メデフグイにつき従う方臘が横から口をはさむ。

「……これは太上準天美麗貴永楽聖公どの、ケガはよろしいので?」

 よろしいわけがない、方臘は落雷に打たれて全身黒焦げだった。

「なんのこれしき、ただのかすり傷です。……この方臘、摩尼教の法力には通じていますが道士のもちいるような方術はいささか不得手。そこでその道に通じた助っ人を頼みました」
「おぬしよりも呪術に長けているのか?」
「はい、摩尼教の法力はもちろんこの方臘が上ですが、こと方術に関してはこの方臘が師と仰ぐほどの人物です」
「なるほど、それは頼りになる」

 性格や知性はともかく、呪術の腕はそれなりに評価している。その方臘より上となればたしかに力強い。

「さらに天竺より呪術巧者も呼びました」
「ほう、二人も呪術師を呼んだのか!」

 妖術で雷雨を呼び数日で山を削り街を造る相手に兵をまともにぶつけるのは得策ではい。呪術には呪術をぶつけよう。
 張弘範はいまいちどこの方臘という呪術者の言葉を信じることにした。
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