暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1885話
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 桐条とお好み焼きを食べに行った日から1週間程が経ち……今日も俺とゆかり、荒垣の3人はタルタロスの15階に来ていた。
 来ていたのだが……

「ちょっ、これ! 何で今日に限って……!」

 ゆかりが苛立たしげに、自分に向かって真っ直ぐに突っ込んでくる2匹の死甲蟲目がけ、連続して矢を射る。
 次々に放たれた矢は、真っ直ぐに死甲蟲に向かうのだが、死甲蟲は身体に矢が刺さっても全く気にした様子がなく、ゆかりに向かって突き進む。

「ちっ、またシャドウが凶暴な日か」

 苛立たしげに吐き捨てる荒垣の言葉を聞きながら、俺は瞬動を使って一気にゆかりの前に移動すると、真っ直ぐ向かってくる死甲蟲2匹を相手に、素早くゲイ・ボルグを突き出す。
 一瞬にして放たれた2回の突き。
 その威力は凄まじく、強靱な防御力を誇る筈の死甲蟲ですら、あっという間に死んで、崩れていく。

「あ、ありがと」

 ゆかりが感謝の言葉を述べてくるが、俺はそれに首を横に振る。
 ……俺と桐条が一緒にお好み焼きを食べに行ったのが面白くなかったとして、この頃少し機嫌が悪かったのだが、その辺りはこれで解決してくれれば、こちらとしても嬉しい。

「気にするな。……ただ、今日はタルタロスの探索は止めた方がいいだろうな」
「そうだな。以前もそうだったが、凶暴になったシャドウを倒しても特に何かある訳でもないし」

 荒垣の言葉に、頷きを返す。
 凶暴になったシャドウのいる日でも、置かれている宝箱の中に入っているのは、特にいつもと変わらない。
 ゆかりのステータスを見る事が出来ないので、確実にとは言わないが、経験値的な意味でもそう変わらないと思われる。
 だとすれば、凶暴になっているシャドウと戦うのは色々な意味で損でしかない。

「え? じゃあもうタルタロスを出るの? まだ来たばかりなのに」

 少し意外そうな様子で呟くゆかりに、頷きを返す。

「残念ながら、そうなるな。理由は分からないが、この凶暴なシャドウを相手にするには、危険しかない。勿論、それはそれである程度ゆかりの為にもなるんだろうが……」

 どうする? と視線を向けると、ゆかりは少し考えてから口を開く。

「分かった。アクセルがそう言うなら、外に出ましょう」

 こうして1度の戦闘だけで今日のタルタロス探索は終わり、影のゲートを使ってエントランスに移動する。
 もしかしたら桐条達が来てるかも? と思わないでもなかったが、その姿はどこにもない。
 まぁ、桐条達と遭遇しても、未だに順平と俺の仲違いは続いているので、微妙な空気になると思うのだが。
 ともあれ、取りあえず今日はもう家に帰って影時間が終わるまでゆっくりしていよう……と、そう思っていたのだが。

「え?」

 タルタ
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