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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0220話『仲良し三人組』
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こで仕事関係の話題もなくなったのでどうするかと考えているとふと今日は吹雪の進水日の日だという事を思いだしたので、

「そうだな。吹雪、なにか欲しいものとかはあるかい?」
「欲しいモノ、ですか? これといってないですけど……突然どうしました?」
「いや、今日は吹雪の進水日だろう? だからなにか買ってあげようと思ってな」
「あー……そう言えばそうでしたね。私も忘れていました」

頭をこつんと叩く吹雪は本当に忘れていたらしいけど可愛いので許すとしよう。

「今頃白雪とか磯波とかがお祝いの準備をしているかもな?」
「そうですかね? 今日の朝はそんな話は一切聞きませんでしたけど……」
「こういうのは本人には知らせずに隠れてやるもんだからな。きっと準備をしているだろうな」
「それだったら嬉しいです。あ、でも……」

そこで吹雪がなにやら考え始める。どうしたんだ……?

「どうした、吹雪?」
「いえ、前に睦月ちゃんと夕立ちゃんに進水日を聞かれた事があったんです。だからもしかしたら……」
「あの二人にか。吹雪は仲が良いからな」
「はい。だからもしかしたら探しているんじゃないかなって……」
「なるほど……それじゃそろそろ来るかな?」
「来ますかね……?」

私と吹雪がそんな事を話している時だった。
執務室の扉がノックされてそして扉の向こうから夕立と睦月の声で『提督さん、吹雪ちゃんいるっぽい?』というもう確信しているようなセリフが聞こえてきたので、

「ああ、いるよ。入ってきても大丈夫だよ」
『わかったっぽい!』
『入るにゃしぃ!』

そして扉が開かれて夕立と睦月の二人が執務室に入ってきた。
二人の手にはなにやら小包が握られていた。
そのまま二人は吹雪にそれを差し出しながらも、

「吹雪ちゃん! 進水日、おめでとうっぽい!」
「この睦月が吹雪ちゃんに献上するよー!」
「わぁ! 二人ともありがとう!」

素直に吹雪はそれを受け取って感謝の言葉を述べていた。
うんうん、仲良きことは素晴らしいかな。
すると夕立が私の方へと向いてきて、

「ところで提督さんは吹雪ちゃんになにか上げたの……?」
「いや、まだだ。それでこれからなにか欲しいものはないかとちょうど吹雪に聞いていたところだったんだ」
「それはいい事を聞いたかなー」
「ねー!」

睦月と夕立はそれでお互いに笑みを浮かべあってなにかを考えたようだ。
ふむ……どうやら私の財布が少し軽くなりそうな予感がしたぞ。

「提督さん! 吹雪ちゃんに間宮特製の限定スィーツを食べさせてあげるッぽい!」
「あれかー……」

限定スイーツとは一人ではとうてい食べきれない代物で唯一赤城だけが食べきったという特大の容器に入っているものなんだよな。それ
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