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月夜の下でキミと
スカイナイトドリーマー第3話

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「お願いだから、会社の人たちにはナイショにしといてよね。アルバイトしてたのもバレたら困るし、家にこれ以上、押し掛けられるのも…」

「先輩、大丈夫ですよ。私たちだけの秘密ってことですよねっ」
由美佳のとびきりの笑顔を見ながら、ちっとも安心できそうもないスマイルね…と依子は小さくため息をついた。

仕事が終わると、由美佳を連れてアパートに帰宅した。
部屋に入った由美佳は、第一声
「わぁ、キレイに片付いてて先輩のイメージ通り。」

依子はどんなに疲れていても、少しでも汚れが溜まっていると気になって眠れなくなるので掃除を怠ることが出来ない性格だった。


さっそくスカイナイトドリーマーを起動させる。

依子は一通り操作方法を説明をして、由美佳に視覚グラスを装着させ自分は、発泡酒のプルトップを開けた。

今夜はスカイナイトドリーマーをこの子に譲ったし、ちょっとでも良い気分になろうと、久びさにアルコールを迎え入れた。


お酒は″嗜む程度″
一度だって失態を犯したことはない。

「わぁ、超キレイ。ヤバい」
由美佳の歓声を聞きながら、依子は少しずつ楽しい気持ちになっていった。




「ん、なんだろ。あれ」
さっきまで喜んでいた由美佳が急に声のトーンが変わった。
「ん?」
「あり得ない場所に人の姿が見えるんだけど…」
「どれ、貸して」
依子はなかば強引に視覚グラスを由美佳から外し、装着した。
「んー、見えないよー」
依子は酔いが回っているのか、上下逆さにグラスをかけたので、その姿に由美佳は呆れて

「先輩、ちょっと飲み過ぎたんじゃないですか。私そろそろ帰りますよ。貴重な体験させてくれてありがとうございました。続きはまた明日、会社で話しましょ」


由美佳に介抱され、依子はいつのまにか眠りに落ちていた。
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