第四章
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「御前もやること多いな」
「お兄ちゃんそんな難しい本読むの」
「大学が経済学部だと当たり前だろ」
「ええと、九十年代のEU経済?」
「ああ、その変遷についての本だよ」
「滅茶苦茶難しそうね」
「だからこれ位読めないとな」
それこそというのだ。
「単位なんて取れないんだよ」
「大学生も大変ね」
「あとバイトもあるしな」
「お兄ちゃんも色々頑張ってるのね」
「さもないとゲームだって満足に攻略出来るかよ」
趣味のそれもとだ、悠一は話に出した。
「クリアする為に攻略本読んでネットでチェックしてな」
「色々して」
「そうしてこそだよ」
「ゲームだってクリアー出来るのね」
「そうだからな」
それでというのだ。
「何にしてもよ、親父もそうだろ」
「お父さんもお仕事頑張って」
「健康に気をつけてるだろ」
「糖尿病とか痛風にね
「病気にならないことでもな」
このことについてもというのだ。
「結局は努力しないとな」
「なっちゃうのね」
「お袋も言ってるけれどな」
「何でもなのね」
「努力してなんだよ」
そうしてこそというのだ。
「出来るんだよ」
「寝てばかりじゃ何も出来ないのね」
「何もしないとな」
何も出来ないというのだ。
「それこそな」
「そういうことね」
「遊びでも何でもな」
「本当に努力をしないと」
「何も出来ないさ、それで何も出来ない奴になるんだろうな」
「成程ね」
望は悠一の言葉に頷いてそうしてこうも言った。
「ダイエットも部活も受験も」
「全部な」
「そういうことね」
「ああ、だからな」
「私もなのね」
「何かをしたいなら努力しなよ」
「そうするわね」
こう言ってそしてだった、望は自分の部屋に戻ってそうして受験に備えた勉強をした。そうして成績を上げていったが。
油断するとどるなるかはわかっているのでだ、クラスでクラスメイトにぼやき加減で言った。
「気が抜けないわね」
「ずっと勉強していないと?」
「エスカレーター式にしてもね」
「大学に行けないから」
「だからね」
それでというのだ。
「勉強続けてるわ」
「あんたも大変ね」
「それあんたもでしょ、最近私ファッション変えたけれど」
ロリータにだ、今は学校にいるので制服姿だが見れば髪型やメイクはそちらの感じにしている。
「あんたもでしょ」
「私も?」
「あんたも勉強頑張ってるじゃない」
「私も八条大学行きたいから」
希望大学は望と同じである。
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